
以前動画でレビューしたオーディオブランド『Ausounds(オーサウンズ)』から新作の完全ワイヤレスイヤホンAusounds AU-FREQUENCYが登場したということでさっそく入手しました。
相変わらずの高いノイキャン性能はそのままに、今作驚いたのが独特の低音。なんというか目の前の空間が一気に開かれて、地面から低音が響くような広がりと力強さがかなり好み。
個人的には2~3万くらいしそうな完全ワイヤレスイヤホンの豊かな量感を味わえると感じました。
さらに、ノイズキャンセリング機能に対応していて、これもなかなか性能が高くてうるさい地下鉄車内でも音楽や動画の邪魔をしないで快適でした。1万5千円にしてはハイレベルですね。
ただその反面、ところどころでもう一歩だなぁ~って思ったこともあったので、使ってみた率直な感想をレビューしていきます。
[目次]
製品仕様はこちら。
- 製品名:Ausounds AU-FREQUENCY
- 型番:AUFQANC101
- JANコード:8600030574384
- カラー:ブラック
- ブランド:Ausounds(米国)
- 販売代理店:株式会社コペックジャパン(東京都渋谷区)
- 種別:左右独立型完全ワイヤレスイヤホン
- 重量:約5.5g(片耳)、約38.0g(ケース込み)
- ドライバー:AU PEEK+PUダイナミックドライバー
- ドライバー口径:10mm
- 再生周波数帯域:20Hz - 20kHz
- SPL:100dB
- インピーダンス:32オーム
- 音楽再生時間:5時間(イヤホン単体)、20時間(ケース併用)
- 搭載ポート:USB Type-Cポート
- 充電所要時間:1.5時間
- アクティブ・ノイズキャンセリング:対応(25db相当)
- 防水性能:IPX4相当
- ビルトインマイク:あり
- 通話時ノイズリダクション(ENC):対応
- Bluetooth企画:バージョン5.0
- Bluetooth範囲:32メートル
- コーデック:SBC、AAC
- ボタン操作:タッチコントロール
- 音声アシスタント:対応
- 同梱物:「Ausounds AU-FREQUENCY」本体、専用充電ケース、イヤーチップ3種(S・M・Lサイズ)、USB-C充電ケーブル、スタートガイド、保証書
携帯しやすい小型ケース。触れて操作するタッチセンサー

デザインはシンプルでケースの中央に大きくロゴが配置されています。質感としては、サラサラしてて肌触りが良いと思います。でも外観は、正直プラスチックっぽさがある感じ。お世辞にも高級感があるとは言えないでしょうね。


サイズ的には、僕の親指一本分くらいしかない厚みなので、とてもスリムでポケットへの出し入れが簡単です。毎日持ち歩くモノだからこそ、この高い携帯性はポイント高いですね。

ケースの蓋がマグネットになっていて、振ってもパカパカ開くことはありません。イヤホン収納部もマグネットでしっかりくっついています。逆さまにして結構激しく動かしても外れませんでした。


イヤホン筐体はケース同様にサラサラしていて、なおかつマグネットの磁力が強いので滑ってなかなか取り出しにくいことが多々ありました。不意にイヤホンが飛び出さないってのは安心できるメリットですが、逆に素早く取り出すことができないのはデメリットですね。
防水性能はIPX4相当のスペックがあって、水しぶきや雨・汗などに耐性をもっています。ケースの方は防水性能がないので、濡らさないようにしましょう。

イヤホン操作は、触れてコントロールするタッチセンサー式が採用されています。音楽の再生・停止や曲送り・曲戻し、通話応答など良く使う操作は網羅しています。でも、音量調整はコントロールできないので留意しておきましょう。
普段使いにはちょうどよいバッテリー持ち

イヤホン単体での音楽再生時間は最大5時間ほど。ケースに入れて充電しながら併用して使えば、トータル最大20時間再生が可能。
リモートワークでの作業中、通勤通学の電車、オンラインでのビデオ会議など日常での様々なシーンで十分なバッテリー持ちだと思います。
ケースにインジケーターが4つ付いていて、おおよその充電残量が分かります。残り2つくらいになったらそろそろ充電が必要、みたいに思っておくと良いでしょう。

ケースの充電には、USB-Cポートから行います。ちなみに、15分間の充電で最大1時間半も再生ができる急速充電にも対応しています。充電忘れてたときには便利な機能ですね。
可もなく不可もなし。軽量で疲れにくいフィット感

カナル型を採用したうどん型のイヤホン筐体をしています。メーカー公称値で片耳約5.5gほどの軽量モデル。
付属品には、イヤホンにあらかじめ装着されているものを含めて、傘が浅めのイヤーピースがS・M・Lの3サイズが入っています。

装着してみたところ、耳穴奥にグイッと入るような感じではなく、耳穴の手前側で耳を塞ぐようなイメージで軽快な付け心地です。傘が短めなせいか、耳への負担が少ない印象を受けますね。
それほど遮音しないので、長時間付けていて耳がダルくなってくるようなことも少ないと感じます。
25デシベルの消音効果をもたらすノイズキャンセリング機能

独自のノイズキャンセリング機能によって、メーカー公称値で最大25デシベルの消音効果が見込めるとのこと。
僕が通勤電車、特に地下鉄の車内でノイキャンを使ってみた感じ、しっかり騒音をカットしているなぁ~って好印象です。低音域のノイズカットに長けているイメージです。
換気の為に窓をあけて走る地下鉄の車内では、普通のイヤホンなら音楽聴こえなくなっちゃいますよね。化け物が叫んでるんじゃないかってくらいゴーってすごい音しますからね。
そんなうるさい地下鉄の車内においても、けたたましい騒音をカットしてくれて、音楽視聴を邪魔しないし、動画を観ているときでも演者の声がしっかり聞こえました。
ノイキャンに対応してますっていうお飾り的な性能ではなく、実用的なレベルで機能するノイキャンですね。例えるなら、AirPods Proがレベル10だとしたら、この「Ausounds AU-FREQUENCY」はレベル7くらいですね。1万5千円なら十分元がとれるノイズキャンセリング機能だと思います。
ただ、話し声や家の中の生活音などの中高音域に対する消音効果は、電車の走行音やエンジン音等のロードサウンドよりも弱い印象ですね。どちらかというと屋外でより効果を発揮するノイキャン性能だと思います。
あっと驚く豊かな低音が脳内に広がる!1万円台半ばなら間違いなく高音質。

スマホとイヤホンの接続にはBluetooth 5.0を使っています。安定した無線接続をしてくれて、外で使ってみても音が途切れことはほぼなかったですね。
コーデックにはSBCとAACに対応。周波数は20Hz-20kHz。ドライバーには、AU PEEK + PUコンポジットフィルムを採用した10mm口径のダイナミック型を搭載しています。メーカー曰く、「驚くべき明瞭さとサウンドステージを提供する」とのことで期待がもてます。
今回は僕のiPhone 12 Proと接続してApple Music内の音源を視聴した音質レビューをお届けします。
で、結論から言うと、めっちゃ音良かったです。笑
とにかく低音の豊かな量感が素晴らしいと感じました。

音圧だけで押し切るブーストした投げっぱなし系の低音ではなく、深みのあるリッチな低音が頭の周囲を包み込みます。前に押し出すパワフルなキックが鼓膜を刺激してくれて、さらに綺麗なベースラインが空間の広がりを感じさせます。
まるでミルフィーユのように、レイヤーの異なる低音が何層にも折り重なって、豊かで深みのある音質を味わえるイメージです。
高音域はスッキリとした伸びが出ていて、脳天から抜けるような爽快感があります。高音が得意な女性ボーカルの歌ものにもぴったりですね。これで1万5千円ならほんとにコスパ高いなぁ~って思います。しかも外で騒音がうるさい場所でもノイキャンをONにして質の高い音質が楽しめるってのが素晴らしいですね。価格を考慮したときに、まじで文句ない高音質だと言えます。
ちょっぴり気になったのがYouTubeを観ているときに映像と音がズレて聴こえるレイテンシー(遅延)ですね。
YouTube以外の動画配信サービスは分かりませんが、YouTubeの中で話している演者の口の動きの後にわずかに遅れて声が届く感じでした。Bluetooth接続のワイヤレスイヤホンだから遅延が発生してしまうのは仕方ありませんが、最近レビューしている最新モデルの完全ワイヤレスイヤホンに比べると少し遅延が顕著な印象を受けましたね。少し残念です。
ハンズフリー通話でビデオ会議にも活用できる

マイクが内蔵されていてハンズフリー通話が可能です。通話中に自分の周囲のノイズを抑えて、話し相手に自分の声がクリアに伝えられるノイズリダクション機能に対応しています。
実際使ってみて、雑音が混じったり聞こえにくいなぁ~ってことはほぼありませんでした。僕の場合は、仕事の打ち合わせでビデオ会議を頻繁に行うんですけど、なんの不自由もなく、通話品質が高いと言って良いでしょう。
動画レビューはこちら
ライターから一言
ミルフィーユのように低音の層が重なり、バリエーション豊かな表現力に長けた音質でした。全体の性能に関してはまだ改善の余地があるかなとは思いますが、一度聴くと病みつきになるリッチな低音が1万5千円で手に入るなら損のない逸品だと言えるでしょう。
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2023.03.09 19:09 更新