2023.03.09 更新
MPOW X3 ANCレビュー!ノイキャンイヤホン「MPOW X3 ANC」が1万円以下だと知って、ここ半年の人生を悔やんだ訳とは

もっと早くに試していれば・・
と良い意味で後悔させてくれたノイキャンイヤホン「MPOW X3 ANC」を入手しました。
去年日本に上陸したオーディオブランドらしく、知人から結構良いから使ってみて!と言われて試してみたんですけど・・
グッと消音する高いノイズキャンセリング性能しかり、ディープで質の高い低音が光る音質しかり、優しくフィットする装着感しかり、感度が高く扱いやすいタッチセンサーしかり・・
上げればキリがないほど満足度の高いイヤホンでした。体感で15,000円くらいかな~って思い込んで使っていました。
でね、後々値段を聞いたところ、8,980円だったんです。
数多くのイヤホンをレビューしてきましたが、どうしてもっと早くに使っておかなかったんだ・・と、ここ半年のオーディオ人生を後悔しましたね。
結論、1万円以下でここまでの性能はヤバいです。
アンカーやタオトロなど、ツワモノ達がしのぎを削る高コスパなノイキャン搭載イヤホン市場に風穴を開ける存在になるかも。
さて前置きこれくらいにして、国内のBluetoothイヤホン市場をひっくり返すんじゃないかと感じさせてくれた「MPOW X3 ANC」をじっくりレビューしていきたいと思います。

[目次]
製品仕様はざっとこんな感じ。
- 製品名:MPOW X3 ANC
- 型番:MPBH432ABJP
- JANコード:4573502850016
- メーカー:MPOW(エムパウ)
- 販売元:MPOW JAPAN
- 種別:左右独立型完全ワイヤレスイヤホン
- 形状:カナル型
- 操作:タッチセンサー
- 重量:片耳約6g
- チップ:BES2300Z
- Bluetooth規格:バージョン5.0
- プロファイル:AVRCP、HFP、HSP、A2DP
- コーデック:SBC、AAC
- イヤホン単体の最大再生時間:6時間(ANCオン)、7時間(ANCオフ)
- ケース併用時の最大再生時間:24時間(ANCオン)、27時間(ANCオフ)
- 充電時間:約2時間
- 搭載ポート:USB Type-Cポート
- ドライバー:10mmダイナミック型
- 防水等級:IPX4
- アクティブノイズキャンセリング(ANC):フィードフォワード(FF)式
- 外音取り込み機能:非対応
- ハンズフリー通話:対応
- 同梱物:「MPOW X3 ANC」本体、充電ケース、イヤーピース(S・M・L)、ソフトイヤーピース(S・M・L)、充電用USB-Cケーブル、説明書、クイックガイド
マットブラックのシンプルデザイン。ポケットにINしやすい小型ケース

イヤホン筐体と充電ケースはつや消しされたブラックカラー。『MPOW』とロゴが入っているのみで、シンプルなデザインです。
特別高級感がある訳ではありませんが、マットテイストで安っぽい感じはしませんね。

握ると見えなくなるくらいのコンパクトな充電ケースなので、ズボンのポケットに入れて携帯しやすかったです。
ただ、スラックスやチノパンは問題ないと思いますが、若干厚みがあるのでタイトなデニムのポケットだとボコッとしてシルエットが崩れるかもしれません。


ハウジングが丸っこくてケースから取り出すときにツルツル滑ってしまうことが多々ありました。イヤホンを収納する部分に余分なスペースというかくぼみを設けてあるイヤホンも多いんですけど、それはないです。ちょっとしたことですが、毎回のことなのでここは改善してほしいかなぁ~。
イヤホン筐体は防水等級IPX4に相当していて、多少の雨や汗なら問題なく使えます。完全防水レベルではないので、湿気の多いお風呂で使ったり、浸水しないように注意してください。
バッテリー持ちが良く、安定した通信を実現

イヤホン単体での音楽再生時間は、ノイキャンを起動していない場合は最大7時間、ノイキャン使用で最大6時間。ケースに入れて充電しながら使うことで、ノイキャンOFFなら最大27時間、ノイキャンONで最大24時間持ちます。
ずっとノイキャンを使用していても、まる一日24時間も電池が持つのはうれしいですね。頻繁に充電するのは面倒ですからね。

搭載しているUSBポートはUSB-C。普段使っているUSB-Cケーブルがあればたいてい使えます。持っていない場合でも、付属品にUSB-Cケーブルが付いているのでご安心を。

Bluetooth規格は新しいBluetooth 5.0に対応しています。都内のカフェや駅前、電車の車内など人が多く電波が飛び交う場所で使ってみました。音がブツブツ途切れず、安定した通信によって快適に音楽視聴できましたね。
一度接続したスマホを自動で記録してくれるオートペアリング機能にも対応。ケースからイヤホンを取り出している間に自動接続してくれるので便利ですよ。
イヤホン形状とフィット感と遮音性

イヤホン筐体はAirPodsと同じうどん型をしています。イヤーピースには耳穴をぴったり塞ぐカナル型。

付属のイヤーピースはS・M・Lの3サイズあります。さらに、より柔らかいソフトタイプのイヤーピースも3サイズ同梱されています。

左が通常タイプで右がソフトタイプのイヤーピースです。どちらともLサイズを並べています。
見て分かる通り、ソフトタイプの方が傘が低くなっています。

僕はソフトの方が耳への負担が少ない印象を受けたので、ソフトタイプを常時付けるようにしています。
実際に装着した様子がこちら。


ハウジングから先端に向かうストロークが長めにとられているせいか、耳穴奥にぐいっと入って来る感じです。かといって圧迫感はそれほど感じず、耳当たりが心地よかったですね。
イヤホン操作にはタッチセンサーが採用されています。タッチしたときの感動が良く、反応してくれないってことはほとんどなかったですね。
操作できることとしては、音楽の再生停止や音量調整、通話対応、ノイキャンの切り替え、音声アシスタントなど一通りの基本操作を網羅しています。

具体的な操作方法を説明します。
まず音量調整に関しては、右をシングルタップで音量アップ、左をシングルタップで音量ダウン。
音楽の再生と一時停止は、左右どちらかをダブルタップ。曲送りは右をトリプルタップ、曲戻しは左をトリプルタップします。
着信があったときに左右どちらかをダブルタップで応答、通話中に左右どちらかをダブルタップで電話を切ることができます。また、着信中に左右どちらかを2秒長押しで着信拒否も。
ノイズキャンセリング機能をオンにする場合には、音楽再生中でも停止中でも右を2秒長押しすればOKです。ノイキャンを起動しているときに右を2秒長押しするとノイキャンをオフできます。
あと、あまり使わないかもしれませんが左を2秒長押しで、iPhoneならSiriを呼び出すことも可能です。
1万円以下ながら高いノイキャン性能。環境音がかなり抑えられる

多くの高性能ノイキャンイヤホンでは、マイクが内外の2つ搭載されているのが一般的。精度高く環境音を打ち消してノイズをカットしてくれます。
しかし、「MPOW X3 ANC」ではイヤホン外側に一つだけマイクが付いたフィードフォワード(FF)式を採用しています。一つか・・って落胆するのはまだ早いですよ。笑
マイク一つだから僕もそんなに期待してなかったんですけど、試してみると、これがなかなか性能高いんですよ。
低音域のロードサウンド、中音域の話し声や車内アナウンス、高音域の金属音などなどあらゆる環境音をかなり抑えてくれます。全音域をまんべんなく消音してくれるイメージですね。
場所による音域の違いや周囲の状況でも異なりますが、消音性能に点数を付けるなら、3万円のAirPods Proが10点とすると、「MPOW X3 ANC」は6~7点。AirPodsは3分の1以下で手に入るなら十分過ぎる性能だと思います。
わりと遮音性の高いカナル型イヤホンなので、しっかり耳にフィットさせることである程度は周囲の音が気にならなくなります。でも、地下鉄車内の超うるさい走行音には、イヤホンの遮音だけでは力不足です。
そこでノイキャンを起動することによって、一気に騒音が小さくなり、音楽や動画を楽しむことができました。
分厚い低音をズッシリ感じる音質

1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンであることを前提に音質をレビューすると、間違いなく高音質です。
特に際立つのが低音。
いわゆるドンシャリで、低音の分厚さが半端ない。高級ホテルの朝食に出てくるベーコンくらい分厚いです。朝からそれは重いよ~ってくらい、ズッシリと重厚な低音を発してくれます。
ノリよく飛び跳ねる系のダブステップみたいにエレクトロとか、クラブでかかってそうな「ズーン」みたいなヒップホップがマッチする音色ですね。
繊細で丁寧な歌ものとか、リラックスしたいチルな曲だと逆に低音が邪魔になるかも。個人的には、作業用BGMとしてEDMかけてテンション上げていきたいときにぴったりだと思いますね。

あと、通勤電車に乗っているときに騒音に負けない低音の音圧を出してくれるのも良かったです。車内がうるさいと音楽がかき消されちゃうんですけど、これくらい低音がパワフルで前にでる感じだと車内でも快適に音楽視聴ができますよ。
動画視聴やオンライン会議にも!

YouTubeなどの動画視聴時に気になるレイテンシーに関しては、かなり優秀。ほとんど映像と音のズレが気になることはありませんでした。
演者の口元と音声が遅延しまくって聞こえてイライラすることはないでしょう。ただし、まったく遅延しないってことはないので、音ゲーなどの遅延にシビアなことをする場合にはおすすめしませんね。
最近ではもっぱらリモートワークが浸透してきて、会議や商談はオンラインで実施している人も多いでしょう。そこでイヤホンに欠かせない性能が通話品質です。
1週間くらいZOOMやGoogleMeetだったり、LineやFacebookメッセンジャーなどさまざまなツールを使ってオンライン会議をしてみましたが、とても快適でした。
こちらの音声が相手にしっかり伝わるし、相手の声もクリアに聞き取れます。音楽や動画だけでなく、ビジネスにおいても役立つイヤホンですね。

動画レビューはこちら
ライターから一言
お値段以上とはこのことですね。価格に対して期待値をはるかに超えるノイキャン性能・音質・使い勝手を実現している完全ワイヤレスイヤホンでした。
AirPods Proを筆頭にノイキャン搭載イヤホンが流行っている中、1万円以上にはなかなか手が出せないなぁ~って人だったり、ノイキャンってどんなもの?っていう初心者にはエントリー機としておすすめしたいですね。
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2023.03.09 17:19 更新