
オーディオ評論家が選ぶ、VGPアワード2022で金賞を獲得したSOUNDPEATSの完全ワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS H2」を入手しました。
ノイズキャンセリングや外音取り込みといった機能は搭載されず、専用アプリもないシンプルなワイヤレスイヤホン。
それらの機能が今どき付いてないイヤホンってちょっと・・、なんて選択肢から外すのは待ってください。
このイヤホン、音質に全振りしたんじゃないかってくらいの高音質を実現しているんです。口径8mmのダイナミック型ドライバーと高性能の音響部品を手掛けることでも有名なKnowles社製バランスド・アーマチュア型ドライバーを両方とも搭載したリッチなモデル。
他の機能を削ることで、音質にかかわるところにお金をかけているんでしょうね。実際効いてみて、中域のボーカルが綺麗だこと。1万円を下回る9,880円(税込)でこの音質なら、もうこのイヤホンで良くないってくらいに思わせてくれました。
ただ音質に振っている分、ちょっぴりイマイチだったところもあったので、その当たりも含めて「SOUNDPEATS H2」を深掘っていきます。
今回紹介する商品はこちら
製品仕様はこちら。
- 製品名:SOUNDPEATS H2
- JAN:6941213629265
- ブランド:SoundPEATS(サウンドピーツ)
- 製品種別:完全ワイヤレスイヤホン
- 重さ:イヤホン片耳約4.8g、ケース&イヤホン両耳約56.2g
- ケース寸法:縦45.8mm×横64.7mm×厚さ32.6mm
- 操作:タッチセンサー
- Bluetooth規格:バージョン5.2
- チップセット:Qualcomm 3040
- プロファイル:HSP、HFP、A2DP、AVRCP
- コーデック:aptX-Adaptive、aptX、SBC、AAC
- バッテリー容量:イヤホン片耳32mAh、ケース300mAh
- 再生時間(最長):イヤホン5時間、ケース併用20時間
- 充電ポート:USB-Cポート
- 防水等級:IPX4
- 搭載ドライバー:ダイナミック型、バランスド・アーマチュア型
- ゲームモード(低遅延):対応
- 通話用ノイズキャンセリング:Qualcomm CVC 8.0
- 同梱物:「SOUNDPEATS H2」本体、充電ケース、USB-Cケーブル、イヤーピース、説明書
シルバーとゴールドの組み合わせが格好いい

見た目は艶っぽいピカピカのシルバーで統一されていて、ワンポイントでゴールドが使われています。
ゴールドの嫌らしさみたいな印象はなく、シルバーがベースなのでスタイリッシュで格好いいですね。

ケースのサイズはメーカー公称値で縦が45.8mm・横幅が64.7mm・厚みが32.6mmあります。面積的にはちょっと大きめですが、厚みが抑えられているのでポケットには難なく入ります。


ただ、ケースを開けるときの爪が小さくて開けにくいのがイマイチかな。


バッテリー持ちは、連続して最長5時間、ケース併用で20時間となっています。もう少し長くても良かったかな~とは思いますが、まぁ5時間連続して再生できれば良いでしょう。

イヤホン本体はIPX4の防水性能があるので、外出時の雨くらいなら問題ありません。運動中に汗ばんでもある程度は耐えれるスペックがあります。
操作はタッチパネル、Bluetooth接続は最新バージョン

片耳は約4.8グラムで比較的軽量、イヤーピースにはカナル型が採用されています。
イヤピース先端に向かって筐体が斜め下に向いています。押し込みつつも、ひっかけるようなイメージで装着します。


耳に接する部分が楕円形のような形をしています。多少大きめなのかなって思うので、耳が小さい人は浮いてくるかもしれません。ただ、僕の耳にはちょうど良いサイズ感でしたね。

イヤーピースが全部で3サイズ入っているので、うまくフィットするサイズを選択するようにしましょう。

イヤホン装着中の遮音具合は、そんなに高くありませんでした。移動中の地下鉄車内では結構走行音が音楽を邪魔するイメージです。
ただ、ポジティブに言い換えるなら、圧迫感がないとも言えるので軽快な付け心地だとは思います。
欲を言えば、アクティブノイズキャンセリング機能に対応してもらって、遮音性の低さを補ってほしかったなと。

外側のゴールドロゴがタッチパネルになっていて、タップして操作します。

再生・停止は2回タップ、音量アップは右側を1回タップ、音量ダウンは左側を1回タップ、曲戻しは左側を1.5秒長押し、曲送りは右側を1.5秒長押しします。
着信時に電話を受ける場合には2回タップ、応答拒否をする場合は1.5秒長押しします。
さらにゲーミングモードの切り替えは左側を3回タップします。

デバイスとの接続はBluetooth5.2規格の最新バージョンに対応しています。
外出中に音が途切れるなどことはほとんどなく、移動中の電車や混み合う駅周辺でも接続が安定していました。
在宅勤務でも壁を隔てた隣の部屋に移動するくらいなら、よっぽど距離が離れていない限りは音が途切れてしまうこともなかったですね。
Webミーティングにも使える良好な通話品質

テレワークをしているみなさんがイヤホン選びの必須条件にしたいのが通話品質が良いことですよね。
実際僕がパソコンに接続してWebミーティングで使った感想でいうと、良好。会議相手の音声は結構しっかりめにイヤホンから聞こえます。

「SOUNDPEATS H2」のイヤホンに搭載されているマイクには、『Qualcomm CVC 8.0』のノイズ除去技術に対応しています。なので、イヤホンを装着しているこちらの声もWebミーティングの様子を録画して聞き直してみました。

マイクの性能はめちゃめちゃ良い訳ではないけど、極端に音声が小さい訳でもないし、ノイズが混じって聞き取りにくいこともありませんでしたね。
テレワーク用にも使いたいニーズは十分満たせるレベルにある通話品質だと言えます。
2種類のドライバーがハイブリッドで奏でる高音質

搭載されるドライバーは8mmダイナミック型とKnowles社製バランスド・アーマチュア型の2種類を搭載しています。
一般的には1種類のドライバーのみで構成されるんですが、1万円以下ながらハイエンドイヤホン並みの贅沢な構成ですよね。

コーデックには、SBC・AAC・aptX・aptX-Adaptiveの4種類に対応しています。今回は、iPhone 13 Proのアップルミュージック内にある音楽を流して聴き込んでみました。


今流行りの低音に寄せたドンシャリ傾向から、低域を少し抑えて中高域を目立たせるようにフラットぎみにした高音質です。
8mm口径のダイナミックドライバーが当たりの強すぎない量感のある低音を鳴らし、バランスド・アーマチュアドライバーが解像度の高い中域から高域を発しています。1万円以下でここまで繊細で丁寧な音質なら文句ないですね。

中域のボーカルがはっきりしていて聴き取りやすいです。歌声メインに聴き込みたいポップスだったり、リリックをしっかり耳で拾いたいラップとの相性が良いかもしれません。

あと、エレキギターの高い音の伸びが気持ち良いし、キーが高めな女性ボーカルの歌声も刺さり過ぎずなくて聴き心地が良かったです。

注意してほしいのは、ズンズン低域を感じたいtheドンシャリなサウンドを求めるなら物足りなさを感じるでしょう。なので、ボーカルメインのポップスやバンドの音楽を楽しむなら向いていると言えます。
動画レビューはこちら
ライターから一言
低音が強すぎる最近のドンシャリイヤホンが聴いていて疲れるなぁ~って人にもおすすめできますね。ノイキャンなどの環境音をカットする機能などには対応していませんので、そういった部分を加味して選んでみると良いでしょう。
今回紹介した商品はこちら
2023.03.09 16:12 更新