
今まで音声でスマホ操作ができるイヤホンはあったものの、頭の動きと音声でイヤホン側の操作ができる完全ワイヤレスイヤホンは初めて!(筆者が知る限り)
動きと音声というハンズフリーで操作できる近未来感あふれる完全ワイヤレスイヤホン「TicPods2 Pro」が登場したということで、特別に実機サンプルを入手しました。
イヤホンはAppleが発売している初代AirPodsと同形状のインナーイヤー型で装着感も良く、なにより軽量で装着感が良かったです。
小型ながら音質も良く、Qualcomm社の最新チップ『QCC5121』や最新Bluetooth規格バージョン5.0などによる安定した途切れにくい通信も魅力。
あと、イヤホンをなでるように触れることで音量調整できるギミック(仕掛け)もなかなか使いやすかったですね。
数日、実際に使ってみて筆者が感じた感想や良かった点・イマイチな点などをレビューしていきたいと思います。
とりあえず言えることは、最新テクノロジーが盛りだくさんの所有欲そそる完全ワイヤレスイヤホンだったということ。
そんな感じで、さっそくレビューをお届けします!
[目次]
製品仕様はこちら
- 製品名:TicPods2 Pro
- イヤホン形状:インナーイヤー型
- イヤホン重量:4.4g(片耳)
- ケース重量:29.5g
- イヤホン寸法:40×17×16(mm)
- ケース寸法:71×32×24(mm)
- 搭載ポート:USB-Cポート
- Bluetooth通信規格:Bluetooth5.0
- 防水規格:IPX4
- チップセット:Qualcomm(R) QCC5121
- 音声出力ユニット:13mmムービングコイル
- 対応コーデック:SBC、AAC、aptX
- 音楽再生時間:イヤホン単体4時間、充電ケース併用で最大20時間
- 急速充電:対応(5分間充電で約1時間再生)
- 音声コマンド:対応
- モーションコントロール:対応
- タッチコントロール:対応
- ハンズフリー通話:対応
- デュアルマイクノイズキャンセル機能:搭載
- 音声アシスタント:対応(Siri、Googleアシスタント)
- 同梱物:「TicPods2 Pro」本体、USB-C to USB-A充電ケーブル、説明書

軽量で負担軽減!ひっかけるように装着する防水仕様のインナーイヤー型

イヤホンの形状はインナーイヤー型といって、耳にひっかけるように装着するタイプ。なので、耳栓のように耳穴につっこむカナル型タイプよりも圧迫感がありません。耳がギュッてなる圧迫感が苦手だという人には向いているでしょう。

首を振ったくらいで外れて落っこちることもなく、ランニングなど軽い運動にもおすすめです。

重さは片耳わずか4.4gということで、非常に軽量。3時間くらい連続して付けてみましたが、とても楽でした。インナーイヤー型の開放感あるつけ心地と相(あい)まって、作業中など長時間装着したいというニーズにもぴったりだと思いますね。

防水規格はIPX5に準拠していて、通勤中の小雨や運動中の汗にも問題なく使える耐水性を備えています。
ズボンの前ポケットにもスルッと入る!ほぼ握り寿司サイズの驚くほど小さなケース

この「TicPods2 Pro」、ひと目見て思ったのは、「ケース小さっ!!」てこと。
もう、握り寿司サイズ!笑
片手で握ると、見えないほど。


デニムの前ポケットの小さいほう(コインポケット)にだってスルッと入ってしまうから驚き。ガジェットライターという職業柄、今までたくさんの完全ワイヤレスイヤホンを見てきましたが、これは最小クラスのコンパクトさと言っていいでしょう。
日々持ち歩くイヤホンなので、コンパクトは正義ですよ。

ケース自体は、イヤホン本体を充電できる仕様になっています。
連続再生時間は、イヤホン単体で最大4時間。ちょっと物足りない感じもしますが、充電ケースに入れて充電すうことで、最大20時間ほど音楽を再生することができるので、まぁ十分かなという印象です。

結構便利だったのが、5分充電するだけで約1時間の音楽再生を可能にする急速充電に対応している点。イヤホン本体の電池が無くなったとしても、充電ケースに5分だけ入れておけば1時間音楽聴けるって考えると結構使える機能でしたね。
ちなみに、ケースからイヤホンを取り出すだけでスマホと自動ペアリングしてくれる便利なオートペアリング機能にも対応していました。
小型でも音がいい!しかも途切れにくい安定した通信を実現

音質に関しては、1万円台後半の完全ワイヤレスイヤホンにしては結構良いんじゃないかなと思います。

正直、軽くて小さいからそれほど音質は期待していなかったんですが、見た目とは裏腹に音の解像度が高く、インナーイヤー型特有の開放感があって音の粒が潰れず、スッキリとした聴こえ方をしてくれます。インナーイヤーにありがちな安っぽいシャカシャカした感じは一切感じなかったし、むしろ水っぽさというか、音に潤いがあるようなイメージで個人的には好きな部類ですね。
その反面、耳穴を完全に塞ぐわけではないので、ガヤガヤした場所では周辺音が多少入ってきます。また、音的には低音の響きに物足りなさを感じるかもしれませんが、個人の好みが分かれるところなので、好きずきかなーという感じ。
一方で、耳栓タイプのカナル型に比べて周りの音がシャットアウトされないので、電車内のアナウンスなどが耳に入ってきやすいことが個人的には便利でしたね。混雑した車内でアナウンスを聞き逃して目的の駅で降り損ねちゃう筆者にはナイスでした。
軽量かつ小型ということを考慮すると、これだけミニマルながら音圧もある程度出ていて、音質もクセの無いフラットな高音質だと言って良いでしょう。

専用アプリから好みのイコライザーに変更することもできるので、音質をカスタマイズしたい場合にはおすすめです。
対応コーデックにはSBC以外にも、AAC・aptXに対応。
iPhoneでYouTubeを見ていても、映像と音のズレ(遅延)はあまり気になりませんでした。iPhoneユーザである筆者からすれば、iOSデバイスで使える高音質低遅延のAACコーデックに対応しているのはメリットでしたね。

チップにはQualcommの最新「QCC5121」チップを採用。Bluetoothは最新規格5.0に対応。両者のあわせ技一本って感じでめちゃめちゃ安定した通信を実現しています。
乗降客数が世界一のギネスをもっている新宿駅構内や、満員電車の中でも音が途切れることはありませんでした。電波の飛び交う場所にいる場合でも、音楽がブツブツ切れてイライラするってことはないですよ。
頭の動き&音声で操作できる!近未来感を感じるイヤホン

さて、ここからがメインイベント。
近未来的なモーションコントロールと音声コマンドです。
頭の動きによって操作するモーションコントロールは、イヤホン内部に搭載された6軸センサーによって頭の動きを検知して操作が行えるというものです。

着信がかかってきた時、頭を上下に2回うなずくように動かすと電話に出ることができます。
そして、着信を拒否したい時には頭を左右に2回イヤイヤってするように振ることで通話拒否することができます。
しかもびっくりしたのが、Line電話にも反応してくれること。今って電話よりもLine電話使う人が多い中、対応しているのは大きなメリットですね。
両手に荷物を持っていていたり、洗い物をしていたり、料理をつくっていたり、トレーニング中などなど手がふさがっている時に重宝します。頭を動かすだけでリアクションをとることができる便利な機能ですね。
運動中に過って頭を振ることで通話に出てしまうということを防ぐ為、アプリから設定を無効にしたりもできるので、必要に応じて変更するのもアリでしょう。
そして次に声で話しかけることによって操作する音声コマンドは、iPhoneならSiriなどの音声アシスタントを呼び出すことなく、直接イヤホンをコントロールできます。Siriを介さず操作できるので、スピード感があって手間が減るメリットがあります。

「Play music」で音楽再生!!格好いいっす。

他にも、「Pause music」で音楽の一時停止。「Next song」で曲送り。「Previous music」で曲戻し。「Pick up」で通話に出る。「Hang up」で通話終了。
ただし、かなりネイティブっぽい発音じゃないと反応してくれません・・。まぁ筆者の英語力がないだけなんですけど、これは練習が必要でしょうね。
また、Siri・Googleアシスタントを呼び出す際には、「Hey Tico」と呼びかけることで起動することができます。
イヤホンを上下になでて音量調整!触れることで様々なコントロールができる

イヤホン自体には物理ボタンはなく、すべて触れて操作するタッチセンサータイプ。
できることは、ダブルタップで音楽をスキップ、もしくは通話のオン・オフ。
2秒間触れておくことでSiriなど音声アシスタントの起動、もしくは、通話拒否。

で、最後が左右どちらかのイヤホンをなでることで音量調整!完全ワイヤレスイヤホンってイヤホン側で音量調整できるモデルが少ない中、この「TicPods2 Pro」は対応しているのがうれしいですね。しかも、上になでて音量UP、下になでて音量DOWNというなんとも直感的で分かりやすい操作方法。この男ゴコロくすぐるようなギミックにはやられますね。笑

また、便利だったのがインナーイヤー検知機能。イヤホンを外すことで自動認識して勝手に音楽再生がストップ。そして、耳に戻すと自動再生スタート。いちいちイヤホンを外す前に停止する手間が省けて便利でしたね。
通話用のデュアルマイクノイキャン搭載で、クリアな通話を実現

左右のイヤホンそれぞれに2つのマイクが搭載されています。メインマイクで声を拾い、サブマイクで周辺音を感知して遮断してくれます。
この2つの高感度マイクによるデュアルマイクノイズキャンセル機能によって、ガヤガヤした街中でもクリアな通話ができますよ。

まとめ
Good Point
- 小さい筐体にもインナーイヤー型の開放感を感じつつ、解像度の高さがあり音に潤いもあって結構音が良い
- アプリ側の設定で好みのイコライザー設定に変更できる
- 周辺音がある程度入ってくるので、社内アナウンスやランニング中の車のクラクションに気付くことができる
- コンパクトかつ軽量なので、長時間装着していても耳への負担が少ない
- 手がふさがっていても頭の動きや音声コントロールによってイヤホンを操作できる
- インナーイヤー検知機能によって、イヤホンの付け外しによって音楽再生・停止ができる
- イヤホン側で音量調整ができるので、わざわざスマホを取り出す必要がない
- 電車内や人がごった返すホームなど電波の飛び交う場所でも音途切れしにくい
- 充電ケースが非常に小型なので、ズボンの前ポケットにもスルッと入る
Bad Point
- 音声で操作する時に発音が良くないと反応してくれない(日本語でも使えるようにしてほしい…。)
- 音楽を停止する時、いちいちイヤホンを外さなくてはいけない(スマホ側で操作は可能です)
こんな人におすすめ
- ランニングやジムでのワークアウトなどの運動をする時に使いたい人
- 荷物で両手がふさがっていたり、料理などの家事をしている際など、「ながら使い」したい人
ライターから一言
動きと声でイヤホン側の操作ができる画期的な完全ワイヤレスイヤホンでした。新しモノ好きの筆者にとっては非常に楽しく使うことができましたが、使い慣れるのにちょっぴり時間と練習が必要かも。とにかく使いこなせれば便利なのは間違いない逸品でしたね。
動画レビューはこちら
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2023.03.13 18:21 更新