
Amazonや楽天、ヤフーなど大手ECモールに並んでいる完全ワイヤレスイヤホンにおいて、いつ検索しても常に目立つ位置に現れるイヤホンがあります。
それが、みなさん大好きアンカーから販売されている完全ワイヤレスイヤホン「Anker Soundcore Life P2」です。
価格は記事執筆時点で4,999円(税込み)。
評価が高くて、モール内レビューも多く、アマゾンチョイスにも選ばれているくらいだから、よっぽど良きモノなんだろうと勝手に思っていて、ずーっと気になってました。
一般的に5千円以下の完全ワイヤレスイヤホンって聞くと、中華系の安物で音がスカスカ、すぐ壊れるみたいなイメージじゃないですか。(筆者だけ?笑)
こんなに安いにもかかわらず、評価が良いってことはそれ相応なんだろうと。
まぁ5千円でお釣りがくるし、失敗してもいいやってことで、人柱になってみることにしました。
・・で、どうだったかと言うと、ちょっぴり言いたいことはあるけど、結論「コスパが化け物級で、サブ機として買い!」でしたね。
使って分かるメリット・デメリットをふまえて、さっそくレビューにいきましょう。
[目次]
製品仕様はざっとこんな感じ。
- 製品名:Anker Soundcore Life P2
- ブランド:Soundcore(サウンドコア)
- 型番:A3919011
- カラー:ブラック
- JANコード:4571411191169
- メーカー:アンカー・ジャパン(東京都中央区)
- 製品種別:完全ワイヤレスイヤホン
- イヤホン形状:カナル型
- ドライバー:6mmグラフェンドライバー
- 重さ:約62g(充電ケース込み)
- 再生時間:イヤホン単体で最大7時間、ケース併用で最大40時間
- 急速充電:対応(10分間の充電で約1時間分の音楽再生)
- 充電ポート:USB Type-C(USB-C)
- Bluetooth規格:Bluetooth 5.0
- BluetoothプロファイルA2DP、AVRCP、HFP
- 対応コーデック:SBC、AAC、aptX
- 防水規格:IPX7
- ハンズフリー通話:対応
- ノイズキャンセリング機能:cVc8.0ノイズキャンセリング(通話用)
- 音声アシスタント:対応
- イヤホン搭載ボタン:物理ボタン
- 同梱物:「Anker Soundcore Life P2」本体、専用充電ケース、イヤーチップ(XS、S、M、L、XLの5サイズ)、USB-C to USB-A充電ケーブル、説明書
- メーカー保証:18ヶ月+6ヶ月(Anker会員登録後)

ファーストタッチが優しい。丸みを帯びた温かみのあるデザイン。

イヤホン本体は耳へ装着するとAppleのAirPodsのようにうどんにみえるような形状をしています。どこの部分も角を無くして丸みを帯びたディテールに仕上げられているからか、どこに触れても優しいタッチで温かみがあります。

カラーは、光沢が抑えられたマットなブラック。いかにもプラスチックというチープな光沢感はありませんね。
SoundCore(サウンドコア)ブランドのロゴがボタン部分にワンポイント入っているシンプルなデザインとなっています。
全体の印象としては、5,000円以下だからといって決してチープな見た目ということは無く、上品でスッキリとした可もなく不可もないっといったところです。だからと言っていかにもガジェット、という冷たい印象はなく、どこを切り取っても流線型なので、なんとなく優しさみたいなモノを感じます。

充電ケースは、片手で握れるくらいの手のひらサイズ。まるで川辺に転がる石っころのように、丸っこくて持った時の収まりがいい感じ。
よっぽどタイトなデニムでなければ、ズボンのポケットに入るくらいのサイズなので、手ぶらで出かけたい人にはうれしいポイントでしょう。

マグネットでピタッとイヤホンが収納できるようになっています。また、ケースの蓋(ふた)もパカパカ開かないので安心です。
充電ケース内のイヤホン収納部は広めに開口部が設けられていて、指の大きな男性でも取り出しやすくなっています。
ただ、持ち替える必要があるのがイマイチ。外でイヤホンを取り出す時に落とす可能性があるので注意が必要ですね。
途切れに強い安定した無線接続。そして、外で使いやすい物理ボタンが便利。、

スマホとの接続にはBluetooth5.0に対応しています。完全ワイヤレスイヤホンの弱点として気になるのが、音途切れ問題ですよね。スマホとの接続はもちろん、左右のイヤホン間ですらコードが繋がっていないので、有線イヤホンや左右一体型ワイヤレスイヤホンに比べると接続が不安定になりがちです。
いくら信頼のできるAnker製イヤホンだからと言って、4,000円台の完全ワイヤレスイヤホンなので心配だったんですが、結論、心配無用でしたね。
2週間ほど使ってみて、通勤電車の中やコンビニ、日中の人通りが多い街中でもほぼ途切れることがありませんでした。

左右のイヤホンのロゴ部分がコントロールボタンになっています。スマホを取り出して操作する手間がなく、イヤホンだけで操作できて便利です。
ボタンで操作できることは、電源のON・OFF、音楽の再生・停止、曲送り・曲戻し、電話に出る・切る、着信拒否、音声アシスタントの起動となっています。
左右のボタンどちらかを1回クリックすると、音楽を再生したり停止することができます。曲送りしたい時は右イヤホンをダブルクリック、曲戻ししたい時は左イヤホンをダブルクリック。
電話がかかってきた時は、音楽再生中であっても着信音がイヤホンから聴こえてくるようになっているので、電話に出る場合は左右どちらかのボタンを1回クリックすると通話が始まります。逆に、着信を拒否する時には、着信中に左右どちらかのボタンを1秒長押しします。
ボタン操作は、極めてシンプルで使いやすいです。ただ、音量調整ができないのは少し残念でしたね。

最近はSoundCore Liberty Air 2のように、タッチセンサー式を取り入れているイヤホンも多いですが、クリックする必要のある物理ボタンの「押してる感」に慣れている人には安心感があるでしょう。逆に、ボタンが少し硬めに感じる人もいるかも。ボタンを押す時のイメージとしては、「クリック」というより「押し込む」って方が近いかもしれませんね。
驚愕の40時間!イヤホン単体でも7時間再生できる電池持ち、さすが。

「Anker Soundcore Life P2」の大きな特長としてあげられるのが、充電ケースを併用することで最大40時間もの音楽再生を実現するバッテリー持ちです。
イヤホン単体での連続使用でも、最大7時間再生なので電池が切れる心配をする必要はないと言っても言い過ぎではないと個人的には思います。
ちなみに長時間イヤホンで音楽を聴きすぎると耳に悪いって話もあるので、適度に耳を休ませてあげてくださいね。

充電ケース自体を充電するには付属のUSB-Cケーブルを使います。使っていて便利だったのが、10分の充電で約60分も音楽再生ができる急速充電に対応している点。
これから出勤なのに電池があとわずか!って朝に短い時間でササッと充電できるのはありがたい機能でしたね。
ランニングや筋トレに使えるフィット感。さらに、大雨でもへっちゃらな高い防水性能!

耳穴を塞ぐカナル型をしたイヤホンを装着するとこんな感じ。

イヤーピースは柔らかめ。

イヤーピースまでのストロークがLibety Air 2よりも長く、耳にスルッと入るのでLife P2の方が圧迫感がありません。
フィット感が良く、頭を振っても、走っても、逆立ちしても外れにくかったですね。

付属品にイヤーチップがXS・S・M・L・XLの5サイズ入っているので、いくつか試してジャストサイズを付けるようにしましょう。
※Sサイズをイヤホンに装着済み
遮音性に関しては、比較的高め。ゴォーって騒音がすごい地下鉄の車内でも、ある程度遮音して音楽が楽しめるレベル感でした。
その一方で、ランニング中には車のクラクションや自転車のベルなど環境音が聞こえにくかったので、危険かもしれません。音量を下げるなどして、くれぐれも周囲に気をつけて安全に最大限配慮してランニングを楽しんでくださいね。

防水規格は、大雨でも使えるほど高いIPX7に対応。最高レベルの防水性能がIPX8なので、その一個下の防水レベルです。
水ポチャはおすすめしませんが、それくらい高いレベルでイヤホン内部への水の侵入を阻止してくれます。ゲリラ豪雨でも、運動中の汗でも安心して使うことができますよ。
音質は価格以上。しかし、物足りなさも。

対応するコーデックはSBC・AAC・aptXとなっています。iOSで使える高音質コーデックAACはiPhoneユーザにはうれしいポイントだし、aptX対応のAndroidスマホユーザなら高音質かつ低遅延で音楽や動画を楽しむことができるスペックとなっています。
また、イヤホンに内蔵されているドライバーには、グラフェンが採用されています。

はじめに断わっておきますが、音質に関しては、あくまで筆者個人の聴こえ方だと捉えてください。みなさんそれぞれに聴こえ方に個人差があると思うので。。
ちなみに、筆者はiPhoneXを使って、AppleMusicから音楽を聴いてみました。
5,000円以下の完全ワイヤレスイヤホンと考えると、音の解像度は高いと言っていいでしょう。特徴としては、音の粒を丸く削り取ったような、当たりが優しい聴こえ方をしていて、低音は強め。
飛び跳ねるようなテンションのEDMやボーカルの歌唱力で聴かせるぜって感じの楽曲よりも、ゆったりとしたテンポの音楽が合っているように思います。
ちょっと例えが難しいんですが極端なことを言うと、ライブハウスやクラブみたいに鼓膜に音を響かせるというより、お洒落なアパレルショップでかかっている音楽みたいに音の輪郭が多少ぼやけたように聴こえるイメージ。
既存のAnker製完全ワイヤレスイヤホンと比較すると、良く言えばフラット、悪くいえばパンチが無く大人しい音です。King Gnuの『白日』で言うと、歌い出しの糸を通すような繊細さと息を呑むような音圧に物足りなさを感じてしまいました。
高音への抜けが弱く、少し低音がこもりがちなのが気になりましたね。中音域でとどまって冒険はしないような鳴らし方なので、Anker特有の低音の響きや音圧を期待している人にはおすすめできないかなってところです。

とは言え、この価格帯の完全ワイヤレスイヤホンにしては、高い解像度であることは事実。歌手の息使いまでよく表現されているなぁーという感想ですね。なにせ、4,999円なので、価格に対しての満足度は間違いなく高いと言っていいと思います。
ランニングなどの運動中や筋トレ、お風呂で使うからそこまで高音質は求めないって人がサブ機として使うのが良いかなと。
YouTubeなど動画視聴の際には、映像と音の遅延(ズレ)は少なく、ストレスフリーで楽しむことができました。ただ、Bluetooth接続なのでどうしても多少の遅延が生じてしまうので、音ゲーみたいに遅延にシビアなスマホゲームは避けるべきでしょう。
快適なハンズフリー通話。クリアな品質は長電話におすすめ。

イヤホンにはマイクが内蔵しているので、ハンズフリー通話に対応。
マイクには、通話の際に周囲の雑音を抑えて自分の声をクリアに通話相手へ伝えることができるcVc8.0ノイズキャンセリングが搭載されています。
街中や幹線道路沿いでも通話してみましたが、よっぽど騒音がうるさくなければ、高い遮音性も手伝ってか相手の声を聞き取ることができました。
イヤホンをしている時、耳への疲れが少ない軽い装着感なので長電話に向いていると思いますよ。
まとめ
Good Point
- なんと言っても価格が安く品質も悪くないので、コスパが良い
- イヤホン&充電ケースに曲線を取り入れたデザインによって優しい印象を受ける
- 電波が飛び交う場所でも音が途切れにくい安定した通信
- 誤操作が少ない物理ボタンを搭載
- 数日の出張や旅行なら充電なしで使えるほど電池持ちが良い
- 充電ケースには最近のガジェットで使われているUSB-Cポートが採用されている
- 運動中に外れにくい装着感がありながら、圧迫感が少なめ
- 雨が降っても汗をかいても安心して使える高い防水性能
- 遮音性が高めで、うるさい電車内でも音楽に集中できる
- 4,999円の完全ワイヤレスイヤホンであることを考えると音質が良く満足度が高い
- 快適な通話品質かつ疲れにくい装着感なので長電話に向いている
Bad Point
- イヤホンのボタンで音量調整ができない
- Ankerならではの低音圧をビシビシ感じたいならおすすめはできない
こんな人におすすめ
- 手頃な価格で、ある程度充実した性能と音質を実現している完全ワイヤレスイヤホンを探している人
- 本命イヤホンを持っていて、運動用やお風呂での使いたいサブ機を探している人
ライターから一言
同じうどん形状の「Soundcore Libery Air 2(7,999円)」と比較するとやはり「Soundcore Life P2(4,999円)」は明らかに劣ってしまいます。しかし、5,000円以下の完全ワイヤレスイヤホンの中では圧勝レベルのスペックで、音質も満足できると思いますね。本命イヤホンを持っている人が、スポーツやお風呂などサブ機として使う場合に重宝するイヤホンだと言えるでしょう。
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2023.03.13 18:36 更新