
みなさんこんにちは、ABSマガジン編集長のMURATAです。高品質な高級オーディオ製品を手掛けるfinalブランドが全面監修した完全ワイヤレスイヤホン「ag TWS04K」が発売されていたのでようやく入手しました。
「ag TWS04K」は、マニアのサブ機と位置づけられるKシリーズの最新作だけに音質は言わずもがな、驚異のバッテリー持ちや抜群のフィット感をサポートする専用イヤーピースなど非常に満足度の高い仕上がりになっています。
今まで多くのイヤホンをレビューしてきた観点から、他のイヤホンと相対的に評価しながらレビューをお届けします。
動画でも同じ内容でレビューしているので、そちらで見てもらうとさらに分かりやすいと思います。記事下部に動画リンクを張っています。
実際に使い込んでみた結果、音質も満足だし、使い勝手が良くてヘビロテ間違いなしですね、コレ。さっそくレビューにいきましょう。
[目次]
▼製品名:ag TWS04K ブラック
▼型番:AG-TWS04K
▼JANコード:4571303220144
▼カラー:ブラック
▼ブランド:ag(エージー)
▼製品種別:完全ワイヤレスイヤホン
▼イヤホン操作:物理ボタン
▼Bluetooth規格:Bluetooth5.0
▼チップ:Qualcomm(R) QCC3020
▼再生周波数帯域:20Hz~20KHz
▼コーデック:SBC、AAC、Qualcomm(R) aptX audio
▼プロファイル:A2DP、AVRCP、HSP、HFP
▼音楽再生時間:aptX→6時間、SBC&AAC→9時間(ケース併用で最大180時間)
▼通話時間:4時間
▼連続待ち受け時間:128時間
▼充電時間:イヤホン本体→2時間、充電ケース→4時間
▼バッテリー容量:イヤホン45mAh(片耳)、ケース2,600mAh
▼モバイルバッテリー機能:対応
▼防水規格:IPX7
▼ハンズフリー通話:対応
▼同梱物:「ag TWS04K」本体(充電ケース&イヤホン)、final TYPE E完全ワイヤレス専用仕様イヤーピース(SS・S・M・L・LL)、USB Type-C充電ケーブル
高級感のある革ケース。防水仕様のスタイリッシュなイヤホン。

革シボ仕上げで高級感のある充電ケースがカッコいいですね。車のボンネットみたいな触り心地。汗でベタつくこともないイメージです。

完全ワイヤレスイヤホンって、多くのケースがプラスチックですが、「ag TWS04K」は革を使っているので、指紋が付きにくいメリットがあります。

充電ケースは他モデルの完全ワイヤレスイヤホンと比較すると重め。サイズも少し大きめなので、ポケットに入れて持ち歩くには不向きかなぁというファーストインプレッションです。

イヤホン筐体は美しく磨かれているような見た目で、奥深い光沢感があります。上品なデザインとなっています。
また、イヤホン本体は防水等級IPX7に準拠しています。水ポチャしても問題ないほど高い防水性能をもっているので、ゲリラ豪雨や梅雨の時期でも安心して使える設計になっています。
ボリューム調整まで可能な物理ボタンを搭載

ハウジングの背中の丸い部分がイヤホンを操作する物理ボタンになっています。触れて操作するタッチセンサーよりも、押して操作する物理ボタンの安心感が好きな筆者としては、うれしいポイントです。
ボタンで操作できることは、音楽の再生・一時停止、曲送り・曲戻し、着信の応答・拒否、通話終了、音声アシスタント(Siri、Googleアシスタント)の起動、音量調整となっています。
完全ワイヤレスイヤホンは小型なので、どうしても機能に制限があって、他のBluetoothイヤホンよりも機能面で劣ることがあります。特に、音量調整に関しては対応していない完全ワイヤレスイヤホンが多いですが、「ag TWS04K」はしっかりと対応しているのはポイント高いですね。
具体的な操作方法は、左右どちらかのイヤホンを1回クリックで再生・停止。右イヤホンを長押しで曲送り、左イヤホンを長押しで曲戻し。着信時に左右どちらかのイヤホンを1回クリックで通話に出る、ダブルクリックで着信拒否。通話中に左右どちらかのイヤホンを1回クリックで通話終了。音量調整は、左イヤホンを2回クリックで音量UP、右イヤホンをダブルクリックで音量DOWNが可能です。
マジで!?驚異のケース込みで最大180時間再生!

この「ag TWS04K」は、音楽の再生時間が桁違い。
イヤホン単体ではSBCもしくはAACコーデックでの再生で連続最大9時間。そして、イヤホンをケースに入れて充電することで、最大180時間という驚異のバッテリー持ちを実現しています。
※ただし、aptXコーデックでの再生の場合はイヤホン単体で最大6時間再生となっています。
今まで色んな完全ワイヤレスイヤホンを試してきましたが、180時間はみたことないですね。
理論上、一日3時間使うとした場合、60日間、つまり2ヶ月も電池が持つ計算になります。もちろん、使い方や使用環境に左右されると思いますが、このバッテリー持ちは凄いの一言。笑
いちいち充電ケースをチャージするのが面倒な人や、長期での出張や旅行などに心強いですね。

あと、充電ケースで使いやすいなって思ったのが、左右のイヤホンどちらでも収納場所を問わないってこと。ケースを開くと「L」「R」って一応書いてあるんですけど、逆にイヤホンを収納しても充電してくれました。
左のイヤホンはこっち、右のイヤホンはこっち、って収納する手間が省けます。とっさにイヤホンを外さなきゃいけない場面でまごまごしなくて便利でしたね。
スマホが充電できるモバイルバッテリーとしても使える!

ケース本体には、バッテリー容量が2,600mAhほど搭載されています。
ケースに付いているUSB-Cポートから充電ケーブルを繋いで電力をとることで、スマホを充電することができるイヤホン&モバイルバッテリーの2in1仕様になっています。
とは言っても、モバイルバッテリーとして使う場合にはスマホ1回充電できるかどうかってくらいの容量しかないので、あくまでも緊急用と捉えておくと良いでしょう。
あぁ、コレいい。抜群のフィット感をサポートする専用イヤーピース。

「ag TWS04K」には、完全ワイヤレスイヤホンのために設計されたというfinal TYPE Eイヤーピースが付属しています。
サイズは豊富で、SS・S・M・L・LLの5サイズもあるので、自分の耳にフィットするものを選べます。

イヤーピースの特長としては、高さが低く、穴の開口部分が広めに作られています。このイヤーピースが抜群に良くて、耳に付けた時にスッと耳穴へ入り、優しく寄り添うようなイメージを受けます。
長時間付けていても耳が痛くなったり疲れたりしなかったので、作業中にずっと付けられる感じです。カナル型の圧迫感が苦手な人でもストレスなく装着できるのではないかと思います。

その反面、遮音性はそこまで高くはありませんでした。イヤーピースの傘が浅く、ソフトなつけ心地だからかもしれませんね。
まぁ、音楽を流している状態であれば、そこまで気になることはありませんので、ご安心を。
うん、いい音。マニアのサブ機にふさわしい高音質

音質は解像度が高いのはもちろんですが、それよりも、どっちかというと録音された楽曲に着色を施さずに、素材の良さをそのまま味わってくださいと言わんばかりのフラットな印象を受けます。
低音域から中高音域にかけて音域にかたよりがなく、癖のない聴き心地の良さがあります。
強すぎずブレないキックによる適度なアタック感は聴いていて安定感があります。そして、ボーカルの息遣いまでキメ細かく耳に届ける繊細さはお見事。

特に、歌い上げる系のボーカルの伸び感がすごく良かったです。ワンオクTakaの色っぽくかすれた歌声だったり、マライア・キャリーの太い鳴り系の歌声だったりが非常に美しく表現してくれました。
頭蓋骨の上に突き抜けるような抜け感みたいな、清々(すがすが)しさすら感じさせる透き通った音色を奏でてくれます。そのせいか、空間表現が絶妙だったのも良かったですね。2Dではなく3Dというか立体的に音が重なり合うような奥行きのあるような、空間の広がりを感じました。
近くでベースが、奥でバスドラム、その間にシンバル・・みたいにバンドが奏でる音楽に距離感を感じて奥深さが生まれるみたいな感じです。
パンチのある音圧で押してくるような低価格イヤホンには出せない、立体感を体感できると思いますよ。

「ag TWS04K」は片耳使用にも対応しています。
音楽視聴中に右イヤホンをケースに収納すれば、音が途切れることなくそのまま左イヤホンで音楽を聴き続けることができます。
※左イヤホンをケースに収納すると音がストップしてしまうので、右イヤホンのみで片耳再生はできないようです。
Bluetooth5.0の最新バージョンに対応していて、Qualcomm(R) QCC3020チップが採用されています。接続の安定性は高く、電波が入り乱れる通勤ラッシュの駅構内でも音は途切れませんでした。
ワイヤレスイヤホンを購入する人が気になるのがレイテンシー、いわゆる映像と音のズレ(遅延)です。
スマホでYouTubeなど動画ストリーミングサービスを視聴してみましたが、映像と音のタイムラグはかなり抑えられている印象です。演者の口元と音声がわずかにズレることはありますが、気になるレベルではないと言っていいでしょう。
通話品質はまずまず。ただし注意点も。

イヤホンにはマイクが内蔵されているので、ハンズフリー通話が可能。ただ、色んな状況で試してみましたが、率直な感想としてはまずます。
というのも、イヤホンをしている聞き手側はクリアに聴こえるのですが、通話相手からすると多少声が遠く聴こえてしまいます。
屋内での通話気になりませんが、外の交通量が多い道路や騒音が大きな繁華街だと顕著になります。通話相手から何度か聞き返される場面があったので、声を大きく張って話す必要がありました。
静かな部屋でハンズフリー通話に使ったり、仕事のビデオ会議に使うには問題ありませんが、屋外利用の場合は留意しておく必要があるでしょう。
まぁ相変わらず装着感は抜群なので、長時間付いても耳がダルくなりません。そういったことを考慮すると、屋内での長電話には向いているかもしれませんね。
まとめ
Good Point
- 解像度が高く、抜け感のある心地よいボーカルを楽しめる
- 楽器の距離感を感じることができて音楽に奥深さが生まれる
- 長時間付けていても耳が疲れにくい優しいフィット感
- 高級感があり、指紋が付きにくいケース
- 雨やスポーツで使える高い防水性能が安心
- 緊急時にスマホ充電用のモバイルバッテリーとして使える
- ケース併用で最大180時間も音楽再生ができる驚異のバッテリー持ち
- 電波が飛び交う人混みでも音が途切れず安定した通信
- YouTubeなどの動画で音と映像の遅延(ズレ)が気にならないレベル
Bad Point
- 遮音性が低めなので、地下鉄で音楽を聴いていると騒音が気になって音量を上げざるを得ない
- 充電ケースのサイズ感と重さを考えるとポケットに入れるには向かない
こんな人におすすめ
- 今どきの低音に重点をおいた音質が苦手な人
- 長時間移動が多い人
- こまめな充電作業が面倒な人
動画レビューはこちら
ライターから一言
サブ機とは名ばかりで、本命機として使いたいと思えるレベルですね。1万円台で音質重視なら間違いなくおすすめできる完全ワイヤレスイヤホンでした。
今回紹介した商品はこちら
2023.03.13 18:27 更新