
高コスパのオーディオ製品を発売しているブランドTaoTronics(タオトロニクス)の新作Bluetoothイヤホン「TaoTronics PURECORE TT-BH1003」を入手しました。
今年8月に登場したこのイヤホンは、1万円を下回る価格ながら、騒音低減率25dBの高性能アクティブノイズキャンセリング機能を搭載した人気の完全ワイヤレスイヤホンです。
実際に使ってみて、1万円でお釣りくるの?!って驚きました。
ノイキャン性能がなかなか高く、深みのある低音が生み出す高音質を実現しています。耳に優しくフィットする装着感も実感できたので、間違いなくみなさんにおすすめできるモデルでした。
というわけで、筆者個人が感じた率直な感想やメリット・デメリット含めてレビューをお届けします。
[目次]
製品仕様はざっとこんな感じ。
- 製品名:TaoTronics PURECORE TT-BH1003
- 型番:TT-BH1003
- JANコード:4589616082847
- カラー:ブラック
- ブランド:TaoTronics(タオトロニクス)
- 販売代理店:株式会社SUNVALLEY JAPAN(東京都中央区)
- 製品種別:Bluetooth接続完全ワイヤレスイヤホン
- イヤホン形状:カナル型
- 重量:6.5g(片耳)、33.6g(充電ケース)
- イヤホンボタン:タッチパネル式
- ケース搭載ポート:USB Type-Cポート
- 再生時間:5時間20分(ANC ON)、6時間(ANC OFF)、充電ケース併用で約20時間
- Bluetooth規格:バージョン5.0
- チップ:BES2300H
- ドライバー:10mmダイナミック型
- コーデック:SBC、AAC
- 片耳再生:対応
- 防水規格:IPX4
- ノイズキャンセリング機能:アクティブノイズキャンセリング(ANC)
- メーカー保証:12か月
- 同梱物:「TaoTronics PURECORE TT-BH1003」本体、充電ケース、USB Type-A to Type-Cケーブル、イヤーチップ(SMLの3サイズ)、取扱説明書、クリックスタートガイド

イヤホンはうどん型、ケースはウインナー型。持ち歩きやすい小型設計!

色味はイヤホン本体とケースともに光沢感を抑えたマットデザイン。蛍光灯の反射をある程度抑えるくらいのマットテイストで、見た目はなかなかカッコいいのではないでしょうか。

ケースはソーセージを二周りほど大きくしたような細長い形状になっています。


手で握ると見えなくなるほどコンパクトサイズなので、タイトなデニムの前ポケットにもすっぽり入ります。

イヤホンの形は、ハウジングに厚みをもたせ耳障りがよい流線型を取り入れています。うどん部分は、AirPods Proと同じくらいの短めうどんスタイルになっています。
重さは片耳約6.5g、充電ケースは約33.6gほど。
充電ケースが軽くてかさばらない形状かつコンパクトなので、持ち運びやすくて便利ですね。
ノイキャンONで5時間持つ。普段使いには十分なバッテリー持ち

音楽の再生時間は、ノイキャンONの状態で最大5時間20分、ノイキャンOFFの状態で最大6時間持ちます。
充電ケースに入れて充電を繰り返すことで、連続ではありませんが最大20時間の音楽再生が楽しめます。
めちゃくちゃ電池持ちが良いって訳ではありませんが、普段の通勤通学中、職場やカフェでの作業中などに十分なバッテリー持ちでしょう。


残量表示は、ケースに搭載されたインジケータによって目視で把握することができます。
ケース充電の際には、付属のUSB Type-Cケーブルを使います。
軽快な耳に馴染むフィット感

イヤホン形状には耳栓タイプのカナル型が採用されています。片耳の重さは約6.5gほど。
耳に触れるハウジング部分が独特な曲線を描くような形をしていて、耳への当たりが優しい印象を受けます。そして、イヤーピースの傘が浅く、耳穴に入れた時にスッと入ってきます。個人的には耳へ馴染みやすい良好なフィット感を体感できました。

3時間くらい付けっぱなしで移動してみましたが、耳が痛くなることが無かったですね。


イヤーピースの傘が浅いせいか、遮音性はそれほど高くありません。多少周囲の外音が聞こえますが、ノイキャンを起動すれば気になることはないでしょう。
感度良好なタッチパネル。操作しやすく快適な操作ができる

イヤホン操作には、ハウジング部分に搭載されたタッチパネルで行います。タッチ感度は良好で、触れてすぐに反応してくれます。

音楽の再生停止は左右どちらかをダブルタップ、音量アップは右をワンタップ、音量ダウンは左をワンタップ。曲送りは右をトリプルタップ、曲戻しは左をトリプルタップ。着信があった時に左右どちらかをワンタップで電話応答、左右どちらかを2秒長押しで着信拒否。
音楽再生中に、左を2秒長押しでノイキャンの起動、再度2秒長押しでノイキャン終了。さらに、右を2秒長押しでSiriやグーグルアシスタントなどの音声アシスタントの起動、再度2秒長押しで音声アシスタントの終了ができます。
深みのある低音が奥行きを生む。心地よく音楽へ没入させる高音質

対応コーデックにはSBC、AACが対応しています。iPhoneで音楽を聴くときに使える高音質コーデックAACに対応しているのはうれしいポイントですね。ただ、一部のアンドロイドスマホで使える高音質かつ低遅延コーデックaptXに非対応なのは残念。
また、ドライバーには、大きめの10mmダイナミックドライバーが内蔵されています。
気になる音質についてですが、聴きやすいチューニングにしているとメーカーが言うように、たしかに全体的な聴こえ方が優しくて長時間視聴していても聴き疲れしにくい印象を受けました。
音の解像度は飛び抜けて高い訳ではありませんが、1万円前後の完全ワイヤレスイヤホンとしては標準的かなと。一音、一音の輪郭が際立っている訳ではなく、角が丸くて聴き心地のよさを重視している感じの聴こえ方がしますね。
音域的には、低音によっていて、中音域から高音域にかけて軽くなる感じです。かといってシャカシャカした感じはなく、適度な水っぽさというかウェッティー感を残しているので満足できるレベルだと言って良いでしょう。
それよりも、このイヤホンを視聴して感激したのが低音の素晴らしさですね。
様々な楽曲を聴いてみましたが、低音の鳴らし方にバラエティがあって幅広いイメージ。奥底で響く足腰がドシッとしっかりした低音もあれば、前に出て主張してくるフットワークの軽い低音もあります。
低音の聴こえ方に幅があるので、音の厚みや深みを生み、音楽の奥行きや空間の広がりを感じさせてくれます。そのため、音楽が耳元でなっているというより、もう一歩二歩後ろから鳴っていて包まれている感覚を覚えます。
心地よく音楽にしたることができて、没入させてくれますね。

その一方で、人によっては全体的にフラットに聴こえてしまい、特にドラムのアタック感が弱い印象を感じるかもしれません。ロックのようなガツガツとした激しい音楽とか、キックを中心としたEDMを聴くには、あまりおすすめできないかなぁ~というのが正直なところですね。
しかしながら、個人的には新感覚の心地よい低音がとっても好印象でした。1万円でこの音質なら、まったく文句なしですよ。
イヤホンにはマイクが内蔵されていて、ハンズフリー通話が可能。マイクの性能は至って普通。
通話用ノイキャンには対応していないので、ガヤガヤした駅前や繁華街だと自分の声が通話相手に聞こえづらく、何度か聞き返される場面がありました。
家の中で使う分には問題ありませんが、外で通話用としてアクティブに使うには違うかなぁ~っていう感じですね。
高い消音効果を実感。静寂をもたらすノイキャン機能

1万円以下の完全ワイヤレスイヤホンでありながら、アクティブノイズキャンセリング機能が搭載されているのが「TaoTronics PURECORE TT-BH1003」の凄いところであり、大きなウリです。
メーカー公称による性能では、25dBのノイズカットを実現しているとのこと。

実際に試してみたところ、街中のザワザワした雑踏、地下鉄車内のゴーという騒音、幹線道路で車がかっ飛ばして走るザーっと言う音がスッとしぼんで抑えられるイメージ。
Appleのイヤーポッズプロほどではありませんが、高い消音効果を実感できました。これが1万円以下なら超優秀ですね。
片耳再生に対応

完全ワイヤレスイヤホンは、左右を繋ぐコードが無くそれぞれ独立しているので自由度が高くストレスフリーなのがメリットです。
「TaoTronics PURECORE TT-BH1003」は、さらにその利点を活かして、片耳だけでの音楽再生に対応しています。左側のイヤホン限定にはなりますが、ケースから左イヤホンのみ取り出してスマホとBluetoothペアリングすれば片耳再生モードに移行します。

片耳再生が便利なシチュエーションって意外に多くて・・
例えば、自宅で家事をしている時に玄関のチャイムに気付けたり、オフィスでの作業中に同僚からの呼びかけにイヤホンを外さず応対できたり、街中でのジョギング中に周囲の安全に気を配れるなんてメリットがあります。
完全ワイヤレスイヤホンの中では、片耳再生できるモデルがまだそれほど多くありません。時と場合に応じて、この便利な機能を使ってみると便利ですよ。
安定したBluetooth接続。便利な自動ペアリング機能

Bluetoothバージョンは最新の5.0に対応。朝、人でごった返す通勤ラッシュの新宿駅で使ってみましたが音が途切れることがなく、安定した無線通信でした。
YouTubeで動画視聴したところ、音と映像のレイテンシー(遅延)が少なく快適にエンタメを楽しめる点も良かったですね。
スマホとイヤホンのペアリングに関しては、一度接続したスマホを記憶して2回目以降にケースから取り出すだけで自動ペアリングしてくれます。一日に数回接続するたび、いちいちスマホのBluetooth画面からイヤホンを選んで接続する手間が省けて便利ですよ。
小雨くらいなら使える防水規格IPX4対応

イヤホン本体は、防水規格IPX4に対応しています。
IPX4というと、規定では「あらゆる方向からの水の飛まつを受けても有害な影響を受けない。」と示されています。分かりやすく例えるなら、小雨程度であればイヤホン内部に水が侵入せずに使えるレベルだということです。
防水性能が0~8まである中の「4」なので、正直それほど高い防水性能には対応していません。なので、防水性能が
あるからと言ってくれぐれ水に濡らしすぎないようにしましょう。
まとめ
Good Point
- 1万円以下にしてはノイキャン性能が高い
- 低音の音質に豊かで奥行きのある空間演出をしてくれる
- 片耳再生ができて、「ながら聴き」に便利
- フィット感が優しくて、超時間装着していても痛くなりにくい
- タッチパネルの感度が良くて操作しやすい
- ケースがコンパクトでズボンに入れて持ち歩ける
Bad Point
- ハンズフリーの通話品質がそれほど高くない
- 外音取り込み機能に対応していない
こんな人におすすめ
- 高いノイキャン性能を搭載した高コスパイヤホンを探している人
- 1万円以下で装着感と音質を求めている人
動画レビューはこちら
ライターから一言
単純比較はできませんが、ノイキャンイヤホンの代名詞であるAirPods Proが3万するので、その3分の1で買える「TaoTronics PURECORE TT-BH1003」のコスパの高さに驚愕しました。1万円以下で音質良くてノイキャン性能も高く、超時間の付け心地も快適だったことを総合的に考えると、間違いなく買いの逸品でしょうね。
今回紹介した商品はこちら
2023.03.09 16:12 更新