
ノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホン「radius HP-T200BT」を試してみました。
卵より一回りか二周りほどコンパクトなケースが持ち歩きやすく、イヤホンを装着するとぴったりフィットしていながら、耳への過度な負担のないつけ心地を実現しています。
何よりも音質にはびっくり。
思わず背筋がゾワッとするほどの重低音を響かせる音。この小さなボディのどこにこんなパワーがあるのか不思議ですね。
ノイキャンの騒音カット性能も高くて、音楽に没入できるし、仕事にも集中できて最近ヘビロテしてます。
携帯性の高い小型設計、長時間の装着にストレスのないフィット感、圧倒的な重低音、高い消音を誇るノイズキャンセリング。
なかなかにハイスペックながら、13000円でお釣りがくることを考えるとコスパも良し。リーズナブルに高性能なイヤホンを求める低音好きにおすすめしたいですね。
今回紹介する商品はこちら
製品仕様はこちら。
- 製品名:radius HP-T200BT
- カラー:ブラック、カッパー、ゴールド
- JANコード:4531465049687、4531465049724、4531465049700
- 品番:HP-T200BTK、HP-T200BTD、HP-T200BTN
- メーカー:ラディウス株式会社(東京都中央区)
- イヤーピース種別:カナル型
- ドライバー種別:ダイナミック型
- ドライバー口径:6mm
- 出力音圧レベル:97±3dB
- 再生周波数帯域:20Hz~20000Hz
- インピーダンス:16Ω
- Bluetooth規格:バージョン5.1(Power Class 2)
- ワイヤレス接続距離:最大10m
- プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP
- コーデック:SBC、AAC
- 伝送帯域:20Hz~20000Hz
- ANC OFF 再生時間:最大10時間、ケース併用最大30時間
- ANC ON 再生時間:最大7時間、ケース併用最大21時間
- ケースUSBポート:USB-C
- 充電時間:イヤホン単体約2時間、ケース約2時間
- 防水等級:IPX5
- 片耳再生:対応
- イヤホン操作:タッチセンサー
- ノイズキャンセリング機能:対応
- アンビエントモード(外音取り込み機能):対応
- 同梱物:「radius HP-T200BT」本体、充電ケース、イヤーピース3サイズ、USB-Cケーブル、説明書
卵より小さく、ポケットに入る高い携帯性

さっそく外観を。
今回チョイスしたカラーは、ブラック。実物はブラックというより、グレーっぽいかな。iPhoneのグラファイトみたいな深みのある色です。
ケースに装飾がなくてミニマルなデザインで結構好みかも。

フォルムとしては卵型の丸い形をしています。卵より二周りくらい小さく、握ると見えなくなるほど。
分厚くもないので、ズボンの前ポケットやシャツの胸ポケットにもすっぽり入ります。持ち歩くやすくて高い携帯性を実現していますね。

ケースを開けるフタの先にはくぼみが設けられています。指や爪のひっかかりになって、開けやすいですね。

イヤホンの防水規格はIPX5。雨に振られても問題なく、運動中や夏場の汗にも耐えられるスペックがあります。ただし、水没は不可なので、お風呂では使わないようにしましょう。

再生時間は、通常モードで再生したときには連続最長10時間、ケースに入れて充電を補充すれば最長30時間もあります。
ノイズキャンセリング機能を使用しながら再生した場合であっても、イヤホン単体で最長7時間、ケース併用で最長21時間。
いずれにしても小さなボディに似つかわしくない長めの電池持ちを誇ります。通勤通学から出張や旅行の移動、テレワークでの作業など十分な再生時間だと言えます。

充電ケースの充電には付属のUSB-Cケーブルを使って、約2時間で満充電が完了します。ワイヤレス充電は非対応となります。


デバイスとの接続は、Bluetooth5.1に対応。さらに、一般的にはどちらか一方のイヤホンをブリッジして接続するところ、「radius HP-T200BT」では左右同時に繋がる左右同時接続方式が採用されています。
おかげで街中や電車内など人が集まり電波が飛び交う場所でも音が途切れにくく、安定していました。

左右のイヤホンそれぞれがデバイスに直で接続するので、遅延問題についても抑えられている印象です。
動画を観ていても、音声と口の動きがズレてしまうようなことも感じにくく、ノンストレスでしたね。
ずっと付けてられる耳に負担のない装着感

使って良かったのが、装着感です。
先端のイヤーピースは傘が浅めで、耳穴奥でむず痒さのない印象です。イヤーピースはサイズ違いで3サイズ入っています。

耳介と呼ばれる耳の外側に接するイヤホンの面がゆったりとしたカーブになっています。急激な曲線ではなく、ゆるやかなひょうたん型になっていて当たりが優しいんです。


そっと耳にフタをするような感覚でフィットします。耳穴をふさいで窮屈な印象のあるカナル型イヤホンの中においては、トップクラスで不快感のないつけ心地です。
5時間くらい連続して装着しても耳が疲れたり痛くなることはありませんでした。リモートワークでの作業にもってこいだと思います。

イヤホン操作はタッチセンサーが搭載され、タップしたり長押ししてコントロールします。
操作方法は下記の通り。
左右どちらかワンタップで再生・一時停止。
右をダブルタップで曲送り、左をダブルタップで曲戻し。
右を長押しで音量アップ、左を長押しで音量ダウン。
右をトリプルタップでモード切り替えができ、通常モード→ノイズキャンセリング→外音取り込み、と移行します。
左をトリプルタップで音声アシスタントの呼び出し。
着信中に左右どちらかワンタップで電話受け、左右どちらかダブルタップで応答拒否。

タッチ感度はまずまずですが、長押しの操作が難しい。というのも、長押しして音量調整するんですけど、ちょうど良い音量で止めるのにコツがいります。
いい感じのところで長押しをやめないと行き過ぎます。タイミングをつかむまでに結構時間がかかるでしょうね。
左右どちらか片方のイヤホンをケースに収納すれば、片耳再生もできます。ステレオ再生からモノラル再生に自動で切り替わります。
家事炊事をしているときやランニングをする際など、片耳空けておきたい場合には役立ちますよ。
ノイズキャンセリングと外音取り込み

1万円台のノイズキャンセリング搭載イヤホンにしては、消音性能も高めです。外で使う際にかなり効果を発揮します。
バスに乗車中には大型車特有の地鳴りのようなエンジン音をグッと抑えてくれて、道路とタイヤがこすれる低いロードサウンドも気にならなくなります。電車や地下鉄に乗車中の走行音も音楽がクリアになるほどノイズを低減してくれます。
オフィスやカフェで人が話している音声も遠く感じようになります。少しスーッというホワイトノイズ的なかすかな音がのりますが、音楽をかければ気にならないですね。
中~低域の音にはノイズカットの強さを発揮する一方、食器が重なる音や工事現場の金属音には弱さがあるかな。
とはいえ、定価3万円のAirPods Proが騒音カットレベル10とするならば、「radius HP-T200BT」は7くらいはある印象です。
1万3千円弱の価格で考えれば超優秀だと言えます。

外音取り込み機能も起動してみたところ、こちらはちょっぴり残念な印象。音声にフォーカスするということで、たしかに会話はしやすくなりました。
しかし、機械的なというか電子的な処理をした音がイヤホンから耳に伝わるようなイメージ。決して自然な音ではないですね。
あと音の輪郭がボヤけて音質が落ちます。僕はそこまで外音取り込み機能の出番は少なかったんですけど、電車のアナウンスやランニングで使いたい人は留意しておきましょう。

もうひとつネックだったのが、モード切替の失敗の多さ。僕のタップの仕方が下手なのかもしれませんが、トリプルタップでモードを切り替えて行く際に誤操作が多かったです。
右のイヤホンをトリプルタップでモードを切り替えるんすけど、右のダブルタップと判断されて曲送りになることが多々ありました。
意図した操作にならなくてイラッとしてしまうことがあるので、モード切り替え操作に関しては別のアクションにしてほしかったなと感じました。
背筋がゾワッとする重低音が響く!

コーデックにはSBCとAAC、ドライバーはダイナミック型の6mm口径という構成です。
ラディウスのイヤホンはもともと音質に定評があるので期待していましたが、その期待を上回ってきましたね。
びっくりするくらい低音がパワフル。

バスドラのキックがめちゃ強いんです。EDMだと存分にそのキックの強い長所を感じられます。むしろ強すぎてしまうかも。
後頭部を刺激されるような重量感のある低域の押し出し感は、1万円そこそこのイヤホンではなかなか味わえないですね。
中域のボーカルも低域に負けないよう見通しよくチューニングされていて、ポップスとの相性も良いです。
中低域、とくに低域に寄せている音色なので、高域に関しては少し分離感が足りない印象を受けました。

なので、男性ボーカルのポップス、EDM、重めのヒップホップやR&Bあたりに力を発揮する音質だと思いますね。
ノイキャンを起動して周りの音に邪魔されず、キックの強い音楽を聴いてみてほしいです。びっくりしますから。笑

通話に関しては、相手の音声がボヤッとしている感じもしますが、悪いわけではありません。
仕事中のWebミーティングやiPhoneにかかってきた電話も問題なくおこなえました。通話品質は一般的なイヤホンとさほど変わらない印象ですね。

動画レビューはこちら
ライターから一言
移動中に周りの雑音に邪魔されず、性能の高いノイキャンを活用したい人。低音の効いた音でがっつりテンションを上げたい人。長時間付けていられる快適なイヤホンを探している人。そういった方に向けておすすめできる1万円台前半のイヤホンでした。
今回紹介した商品はこちら
2023.03.09 16:12 更新