1万円台では高音質でナチュラルな臨場感を味わえると評判のラディウス製イヤホン「REALTA Series HP-R300BT LDACコーデック対応 ハイレゾ完全ワイヤレスイヤホン」をレビューします。
ラウンドしたディテールにザラッとした質感がミニマル。まるで小石のような外観からこだわりをビシビシ感じます。
イヤーピースは耳穴奥まで届いて、密着度が高く、音をストレートに鼓膜へ運んできます。
原音の再現度を高めるデュアルドライバーによる音作り、そしてチューニングのバランスが絶妙。まさに現場感を味わえる高音質でした。・・と先に結論を言ってしまいましたが、じっくり魅力をお届けしますよ。
良い音で音楽を楽しみたい方は必見です。
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- 製品名:REALTA Series HP-R300BT LDACコーデック対応 ハイレゾ完全ワイヤレスイヤホン
- JAN:4531465050065、4531465050072
- 型番:HP-R300BTK、HP-R300BTW
- カラー:ブラック、ホワイト
- メーカー:ラディウス株式会社(東京都中央区)
- Bluetoothバージョン:5.2
- Bluetooth標準規格:Power Class 1
- プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP
- コーデック:SBC、AAC、LDAC
- 伝送帯域:20Hz~20000HzHz(44.1kHz sampling)、20Hz~40000Hz(LDAC 96kHz sampling 990kbps)
- AAC最大再生時間:イヤホンのみ12.5時間、充電ケース併用50時間
- LDAC最大再生時間:イヤホンのみ8.5時間、充電ケース併用34時間
- 充電所要時間:イヤホン約45分、充電ケース約2時間
- 急速充電:対応(5分間の充電で最長60分再生)
- ドライバー:デュアルダイナミックドライバー
- ドライバー口径:8.8mm
- 出力音圧レベル:95dB±3dB
- 再生周波数帯域:5Hz~40000Hz
- インピーダンス:10Ω
- マイク:MEMSマイク
- 防水等級:IPX5
- イヤホン管理アプリ:NeSYNC対応
- 片耳再生:対応(モノラル再生)
- アンビエントサウンドモード(外音取り込み機能):対応
- 同梱物:「HP-R300BT」本体、ディープマウントイヤーピース(XS/S/M/L)、USB-Cケーブル、説明書
外観、電池持ち、防水性能のチェック
まずは、外観をみていきます。
カラーはシンプルなブラックとホワイトの2色でミニマルな印象を受けます。使う人を選ばない万人受けしそうなスマートなデザインですね。
小石のようなテクスチャーをしていて、少しザラッとした感覚を指先に覚えます。
マットテイストかつ独特の小石みたいなテクスチャーのおかげで、指紋はほぼ目立ちにくいのが使いやすいポイントかな。
ケースを握ったときに肌に滲みやすい質感と曲線のディテールが心地よいですね。いかにもガジェットや電子機器っぽい無機質なイヤホンよりも、温かみを感じさせるイヤホンだと思います。
ケースは箱型でちょっぴり取り回しがしにくいかな。ポケットに入れるには、ズボンがボコッとしてしまうので、カバンに入れて持ち歩くのが良いでしょう。
イヤホンは、ニョキッとハウジングが伸びた独特な見た目。正直、好みが分かれそうな見た目かなと。
防水等級はIPX5に相当しているので、雨くらいで壊れることはありません。安心して日常使いも運動使いもできます。
再生時間はコーデックによって違います。簡単に言うと、接続するスマホによって変わると思ってもらえれば良いです。
iPhoneと接続するなら(AAC接続)、イヤホン単体で最長12.5時間、ケースを使用して最長50時間持ちます。バッテリー持ちに関しては、結構持つのでなかなかのハイレベル。
ちなみにハイレゾ級の音源再生を実現するLDAC対応スマートフォンとの接続なら、イヤホン単体で最長8.5時間、ケース使用で最長34時間です。
充電には、ケースにイヤホンを入れてからイヤホン単体がフル充電されるまでに約45分、ケース自体をケーブル接続でフル充電するまでには約2時間ほどかかります。
5分間充電すれば、最長1時間再生ができる急速充電にも対応しています。急いでいるときやちょっとした移動の合間にすぐさま充電できますよ。
耳穴奥までハマる装着感
イヤーピース先端が鳥のくちばしのようにクイッと前に出た形をしています。そのため、耳穴の奥まで吸い込まれるように入っていく感覚を覚える装着感を味わえます。
イヤーピースには、メーカー独自の「ディープマウントイヤーピース」というモデルが使われています。
触った感じ、わずかに肌へピタピタっと吸着するようなイメージ。
隙間を作らないよう個人差のある耳穴それぞれにそうようにぴったりフィットする一体感があり、ストレートに音の波動を鼓膜に届けてくれます。
イヤーピースから鼓膜に届くまでに逃げがちな低音域の量感を損なわない感覚があり、音の深みを感じさせてくれますね。
耳がギュッと詰まった閉塞感が苦手な人には向かないかもしれませんが、音の凄みをダイレクトに感じたい人にはかなり満足度の高いイヤーピースの設計だと思います。
型番が印字されたハウジング部分は、タッチして操作するタッチセンサーを内蔵しています。
「シャキッ」っと金属がハマったときのような音がして分かりやすいです。レスポンスのスピードはセンサー位置さえ捉えれば、早くてなかなか機敏な印象です。
音が途切れない安定したBluetooth接続に加え、クリアな通話がビジネスシーンにぴったり
スマホやパソコンとの接続にはBluetooth5.2が対応していて、特に外出中の電波干渉による音飛びが結構少ないのが良かったです。
つり革が埋まっているような朝晩の都内の満員電車だったり、渋谷のスクランブル交差点でもほとんど接続が途切れません。ブツブツ音が飛ぶこともなくて、無線接続の強さを感じせるイヤホンでしたね。
マイクには、ENCデュアルマイク(MEMSマイク)を積んでいて、ガヤガヤとして街中の雑踏や道路の車が行き交うロードサウンドを低減させる効果があります。
テレワーク中のオフィス内のザワザワ感や自宅での換気扇やエアコンなどの生活音も抑えて、音声に集中して音を届けてくれる通話品質の高さがあります。
久しぶりにWeb会議向けにおすすめできる完全ワイヤレスイヤホンだなって思いました。
繊細な音がブレず、丁寧に耳へ運ばれてくる。
コーデックにはSBC、AAC、LDACに対応。ハイレゾLDACに対応していますが、あくまで僕がiPhoneユーザなので、iPhoneでのAAC接続でどこまでの音を楽しめるかを検証していきます。
アプリからイコライザーをカスタムすることもできますが、今回はデフォルトのままでレビューしていきます。
ドライバーは、メインドライバーとサブドライバーを同軸上に配置した8.8mmデュアルドライバーで構成されています。
一言でいうと、すっごく丁寧。
ピアノの一音一音、シンバルの振動具合、ボーカルの繊細な歌声、それらが粒立ち良く丁寧に耳に運ばれてきます。
それぞれの音が邪魔せず、楽曲が意図したバランスを忠実に再現しているようなドライバーですね。
音場も広めで、音の傾向としては広域にわたって歪みのないフラットなイメージ。
低音強調系イヤホンに慣れていると、ガツンとした迫力に欠けているように思われるかもしれませんが、そうではありません。否定はしませんが、低域を重視する方は、別のイヤホンを選択すべきでしょう。
決して低域が物足りない訳ではなく、イコライザーで思いっきり上げた電子的な低域ではなく、生っぽい低域の深みがあります。低域の強さよりも趣(おもむき)を重視している印象を受けました。
どちらかと言えば、フラットな音色で音楽を楽しみたい方向けです。歌手の息づかいや弦を弾く力の入れ加減など、すごく細かい音の再現度を高めている印象です。
1万円台でこの音質が味わえるなら大満足ですね。
ライターから一言
フラットで原音に忠実な高音質が楽しめました。複雑なドライバー構造による歪みのない音作りもそうですが、イヤホン筐体の独特のディテールもしかり、独特なケースとイヤホンのテクスチャーに温かみを感じるし、低価格路線のイヤホンメーカーとは別路線を走っている優良なイヤホンでした。
今回紹介した商品はこちら
2023.03.09 16:12 更新