気温が上がる夏、イヤホンで耳が蒸れることってありますよね。
照りつける太陽、モワッとするマスク、じっとしているだけで滴る汗。そんな状況でイヤホンを装着していれば、誰しも耳の中が蒸れて不快なものです。
近年のテレワークやWeb会議・オンライン授業により、長時間のイヤホン装着で外耳炎になってしまう人も増加傾向にあります。
特に耳穴に密着する耳栓のような形状をしたカナル型イヤホンは要注意。耳にフタをするような格好となり、菌の繁殖が加速してしまいます。
そこで年間数十製品もイヤホンをレビューし続けている僕からは、暑い夏にインナーイヤー型イヤホンを推奨します。
インナーイヤー型イヤホンは、耳の入口である手前側の耳介(じかい)や、鼓膜までの耳穴である外耳道(がいじどう)に接する面積が小さい傾向にあり、空気が通りやすいのです。
耳をふさがない骨伝導イヤホンやメガネ型オーディオグラスなど他にも選択肢がありますが、耳に直接付けるイヤホンの音質には及びません。
だからといって、カナル型ではあまりにも蒸れてしまうので、そのバランスをとってインナーイヤー型をおすすめしたいですね。
そんなわけで今回は、インナーイヤーイヤホンの中でも今まで試してきた中で最も優れた性能をもつ3つを厳選しました。
夏場の不快なイヤホン装着を少しでも緩和させたい人の参考になれば嬉しいですね。
SoundPEATS TrueAir2
メーカー公称値で片耳約3.5gの超軽量、実際に耳に付けると空気みたいにふわっとしてます。「付けていることを忘れる」って他のイヤホンでも宣伝文句みたいに使われていますが、それ超えてます。「SoundPEATS TrueAir2」は「あれ、耳なくなった?」です。ホラーじゃないですよ。笑
とにかくめちゃくちゃ軽くて、耳に負担の少ないイヤホンを選びたい人におすすめしたいですね。さらにケースも軽くて約35g。小型だし、ポケットに入れて持ち歩きやすいのが夏にカバンを持ちたくたい手ぶら族に向いていますね。
防水等級はIPX4あって、夏場の汗にも耐えてくれて安心。再生時間は連続して最長5時間、ケース併用で25時間ほどあり、外出先時にも余裕で持ちます。
スマホゲームをしたり動画を観る人にうれしい低遅延の「ゲームモード」も搭載しています。映像と音がズレてしまう問題にも対処していて快適です。
肝心の音質なんですけど、大型口径の14.2mmドライバーを搭載していて、装着感の軽さとは裏腹にかなりパワフルな音を発してくれます。インナーイヤーって低域が軽くなりがちなんですけど、びっくりするほど前に押し出される低域の凄みに震えます。それでいて、ボーカルの豊かな量感を演出する中域、そしてくっきりシャープな高域といった具合にバランスのとれたチューニングに仕上げられた高音質ですよ。
通話品質は正直並なんですけど、決して悪くはありません。静かな自宅やオフィスのような室内環境なら問題なくお仕事用としても使えるイヤホンだと言えますね。
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Anker Soundcore Life Note 3S
コスパおばけでお馴染みのAnkerから初めて今年登場したインナーイヤー型イヤホンが、この「Soundcore Life Note 3S」です。片耳たったの4gでつけ心地の軽さが際立ちます。形がおもしろくて、イヤーピース先端とハウジングの間がくびれたようになっていて、耳にひっかけやすいの利点があります。おかげで、耳を締め付けるような圧迫感は皆無。付けているときに開放的な気分にさせてくれるし、熱がこもりにくいメリットを夏場に体感できますね。
その一方、やはり遮音性には注意が必要で、電車や地下鉄の走行中や繁華街では音楽再生や通話の邪魔になります。個人的には家の中でのテレワークやオフィスで集中したいときに使うのがおすすめですね。
防水等級はIPX4なので、雨に振られたり汗をかいても使えます。ランニング目的で選ばれる人もいるので、安心してください。
再生時間は連続して最長5時間、ケースに入れて充電することで最長35時間持ちます。十分なバッテリー持ちだと言えます。充電ケースも小型で男性のズボンの前ポケットにもスルッと入ります。
ドライバーユニットには13mmの大型を搭載していて、非常に力強い音を発します。Ankerならではの低域を強調するようなドンシャリでEDMとかテクノ・ハウス・トランスあたりにはガチハマりします。通話に関しては、周辺音を抑えるノイズリダクションがマイクに付いていて、スマホでのハンズフリー通話やパソコンでのWeb会議でクリアな音声を届けてくれます。
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urbanista LISBON
枝豆2個分くらいの豆粒みたいな可愛らしいスウェーデン発のブランド「urbanista」の超小型インナーイヤー型イヤホンです。これ動画でレビューしてからかなり反響が大きくて、だいぶ品薄みたいです。笑
過去レビューしてきたインナーイヤー型イヤホンの中でもトップクラスに小型で、軽いんです。イヤホンを付けていても、耳に隠れて外観的にもスマート。マスクの紐やピアスに接触なんてしあいし、メガネの付け外しの際にもまったく邪魔になりません。
まるで耳の一部のように溶け込む装着感は非常に快適。圧迫感なんて皆無だし、ノンストレスで長時間装着できますね。
こんなに小さくて耳から落ちない?って人のために最初からシリコン製のイヤーフックが付いてます。ただ僕個人的には、この「urbanista LISBON」の驚異的な軽さを最大限活かすならイヤーフックを外して素で使うのがおすすめですね。ただ、家の中ならそれでもいけますが、外で使う場合には万が一落としたときにショックが大きいので、イヤーフックを付けてお出かけしてくださいね。
再生時間も驚きの連続最長9時間。この小さなボディのどこにそんなバッテリー積んでるのってくらい消費電力の効率が良いんですよね。また、ケースを併用することで最長27時間使えます。
10mm口径のダイナミックドライバーからはインナーイヤーらしからぬ量感を感じさせてくれる良音質。低音は抑えめで中高域がクリアな見通しの良さがあります。5千円台の価格とは思えない十分な音質をもっています。通話についても小さくて声を拾ってくれるか心配になりますが、大丈夫です。むしろ集音性能が高いんじゃないかって思うくらい的確にイヤホン装着者の声を相手に伝えてくれます。安心してお仕事用としても活用できますよ。
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ライターから一言
装着時の快適さを重視したい夏場のイヤホン選びでおすすめしたいインナーイヤー型イヤホンを厳選してみました。どれも僕が試してきた中で上位にくるストレスフリーなつけ心地を実現するイヤホンです。夏の暑さで困っているなら、耳の負担が少ないインナーイヤーをおすすめしますね。
また、イヤホンは体に触れたり外で使う物なので、汗をかいたり雨に濡れたり、なにかと汚れます。放置しているとカビることも・・。さすがに毎日のメンテナンスは難しいと思いますが、1週間に1回くらいは対処法として除菌シートで拭くなどして清潔に保ってあげてくださいね。