
今どきイヤホンはどうも低域優位で耳が辛い。低域の圧と量感をもたせれば、確かに迫力のある臨場感を演出できる。
がしかしだ、ボーカルを聴き込みたい場合は低域がかぶってきて邪魔に感じる。もっと歌声をスッキリ解像度高く聴きたいのに…。
そこで推したいイヤホン「NUARL NEXT 1 EARBUDS (LDAC Edition)」を紹介したい。
日本ブランドNUARL(ヌアール)が手掛ける高音質イヤホン。中高音域を得意とする同ブランドの特長が思う存分表現されたハイエンドモデルだ。
歌声の綺麗な女性ボーカルにはうってつけ。鮮やかな美音が耳に運ばれてくる。
原音に忠実なイヤホンというより、日本人のアーティストをより明瞭かつ気持ちよく聴ける音に仕上げられている。
音質で失敗したくないなら、少し値がはっても選んでおくべきイヤホンだと思う。さっそくレビューしていく。
今回紹介する商品はこちら
製品仕様はこちら。
- 製品名:NUARL NEXT 1 EARBUDS (LDAC Edition)
- JAN:4560358452648 4560358452655
- 型番:NEXT1L-BE(ブラックエボニー)、NEXT1L-WE(ホワイトイグレット)
- メーカー:エム・ティ・アイ株式会社(東京都豊島区)
- サイズ(約):イヤホン→W26.0×H16.0×D24.0mm、充電ケース→W72.0×H30.0×D47.0mm
- 重量(約):イヤホン片耳5g、ケース40g
- Bluetooth:バージョン5.3 Class2
- マルチペアリング:4台
- マルチポイント:2台
- プロファイル:A2DP、HFP、HSP、AVRCP
- コーデック:SBC、AAC、LDAC
- ドライバー:10mm LCP振動板ダイナミック型「M2 NUARL DRIVER」
- 再生周波数帯域:20~40000Hz(イヤホン単体)
- 連続再生時間(最大):ANC OFF→7.5時間(SBC/AAC)・5.5時間(LDAC)、ANC ON→6時間(SBC/AAC)・5時間(LDAC)
- 充電ケース込み再生時間(最大):20時間
- 充電所要時間(約):イヤホン1.5時間、充電ケース1.5時間(USB充電時)・2時間(ワイヤレス充電)
- ワイヤレス充電:対応 ※充電ケース
- イヤホン操作:タッチセンサー
- ノイズキャンセリング機能:対応
- 外音取り込み機能:対応
- マイク:通話用×2(FF ANC/外音取込兼用)、FB ANC専用×1
- 防水規格:IPX4相当
- アプリ:対応
- メーカー保証期間:1年間※延長保証+6ヶ月
- 同梱物:「NUARL NEXT 1 EARBUDS (LDAC Edition)」本体、充電ケース、USB-Cケーブル、Block Ear+7抗菌シリコンイヤーピース(S・MS・M・L)、シリコンイヤーループ3種、説明書
上質な佇まい。スペックをチェック。

比較的小型の充電ケースの寸法は、おおよそ横が7.2cm・縦が4.7cm・厚み3cm。

手のひらへの収まりも良く、ポケットへ入れて携帯しやすいサイズ感だ。

カラーバリエーションには、黒を基調とするシックな「ブラックエボニー」と白を基調とする上品な「ホワイトイグレット」の2色展開。
色やカタチの見た目がうるさくない、極めてスッキリとした佇まい。
携帯する小物としてもデザイン性が高く、ハイエンドモデルにふさわしい上質な外観だ。

防水レベルは等級IPX4に相当し、雨・汗ともに気にせず使用できる防滴設計。

連続使用での再生時間は、ノイキャン起動時には約6時間(iPhone接続)、ケース込みで最大20時間可能。

USB-Cからの充電の他、ワイヤレス充電にも対応する。チャージャーへ乗せてケーブルいらずの充電ができる。
バージョン5.3のBluetooth接続に対応。電波が混線する街中や駅のホームなど屋外利用時にも安定している。

2台までのマルチポイント接続ができるのもうれしい。社用とプライベートのスマホ2台持ちにはメリットがあるだろう。
また、昨今リモートワークの普及により、スマホとパソコンに同時接続しつつ、即座に主接続を切り替えられる恩恵は大きい。
タッチの柔らかい快適な付け心地

イヤーピースは、「Block Ear+7」という抗菌仕様のシリコンイヤーピースが付属している。

ノズル部分と傘部分に異なる硬さのシリコンを組み合わせている設計。
キバキバしたシリコン特有の質感とはまた違い、あたりの優しい感覚を覚える。耳へのストレスを軽減しつつ、それでいて遮音性がしっかり確保されている。

イヤーフックが付いているおかげで、耳から落とすこともほとんどなかった。運動にも使えるレベルで耳への固定感がある。

操作はタッチセンサーを採用。
レスポンスが良く、テキパキと再生・一時停止、ノイキャン・外音取り込みなどの切り替えが可能だ。

アプリからアクションを変更することもできるが、用意されているものから選ぶ必要がありカスタマイズ性に欠けるのが残念。
洗練された美しい音質

NUARLブランドのイヤホンは、音質に定評があることはオーディオ界隈で知られるところ。今回も期待通りの、いや期待以上の洗練された音だった。
コーデックはiPhone接続時にはAAC、さらにハイレゾ相当LDACにも対応している。
iPhoneではLDACの送り出しができないが、対応アンドロイドスマホやオーディオプレイヤーを使う場合にはメリットになるだろう。

上のキャプチャーはアプリ画面。
イコライザーに「フラット」「クラリティ」というピュアダイレクトイコライザーが用意されている。また、自分好みにカスタムも可能。

ドライバーは自社で開発されているということもあり、イコライザーで調整した音の歪みが少なく、正確かつ綺麗に好みの音色へ変化できる。音へのこだわりが強いNUARLブランドの強みだ。
澄んでいて鮮やかな中高音域のボーカルがストレートに耳へ入ってくる。こもった感じが一切なく、見通しの良い明瞭なくっきり美しいサウンド。
ハイトーンボイスの女性ボーカルは、輪郭を手にとるように感じられ、透明感のある音が響き渡る。J-POPなどを気持ちよく聴かせてくれるので、さすが日本ブランドだけあるなと。

一方で、低音の圧もなおざりにすることなく、低域の量感もたっぷり感じ取れる。表現力豊かなリッチサウンドだ。
ハイエンドなBluetoothイヤホンの中でもトップクラスに洗練された音質が光るモデルだと言える。
周辺ノイズを高レベルでカットするノイキャン

音楽再生時と通話時に役立つ、ノイズの消音性能をみていく。
フィードフォワード&フィードバックのハイブリッド型アクティブノイズキャンセリングを備える。
カフェ内でのガヤ感、電車の走行音、自宅の生活音、そういった周辺音が見事に取り除かれている。
ひとつ感じたのが、遮音性が高くノイキャンの効きも十分感じるイヤホンでありながら、耳への窮屈さが抑えられている点。

それは、フィードフォワード方式とフィードバック方式の2つを組み合わせていることで、閉じられた耳内部の空気を上手く逃がす構造が取り入れられているからだ。
テレワークや移動中など、長時間の付けっぱなしするシチュエーションにおいて、耳への圧迫感が少ない作りになっている。

ノイキャンも外音取り込み機能もパターンや強さをアプリから変更できるようになっている。微調整が必要な人は利用すると良いだろう。

通話の際には、intelliGO社のAIVC AI通話ノイズキャンセリングが音声意外の環境音を低減。高いレベルで音声を的確に拾い、クリアな通話をサポートしている。
音声も自然で機械を通じて発せられているような感じも少ない印象だ。Web会議でも大いに役立った。
動画レビューはこちら
ライターから一言
ボーカルの歌声を明瞭に聴ける美しい音に酔いしれたい方はぜひ。音質重視で選んで損はしないはず。
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2023.03.09 19:06 更新